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子どもたちが遊ぶ公園で慰霊祭のチラシを手にする斉木久美子さん=六甲道南公園
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子どもたちが遊ぶ公園で慰霊祭のチラシを手にする斉木久美子さん=六甲道南公園

 阪神・淡路大震災から20年が過ぎ、廃止や縮小が相次いだ各地の追悼行事。被災地では住民の流出に伴い入れ替わりが激しく、当時を知る住民は高齢化が進む。担い手不足や震災に対する住民間の意識の差など課題は切実だが、だからこそ地域で語り継ぎ、風化を食い止める場は必要と、スタイルを変えて行事を復活させる動きも出てきた。(高田康夫)

 神戸市灘区JR六甲道南地区。多くの家が倒壊し、再開発でできたビルが立ち並ぶ。自治会連合会は昨年、2006年1月から続けてきた慰霊祭を取りやめたが、今年は主催団体が「六甲道南公園管理会」になり、15日正午~午後3時に慰霊祭を開く。

 計画したのは、子どもの見守り活動を続ける公園管理会顧問の斉木久美子さん(87)。住民参加でまちづくりを進める灘区桜口町5丁目のまちづくり協議会の役員として行政に意見し、震災後の六甲道を見続けてきた。

 再開発で整備された六甲道南公園は、いつも子どもたちでにぎわう。だが、多くの子どもたちは震災を知らない。「いま遊んでいるきれいな公園が、どうしてできたのか。ここで亡くなった方がたくさんいることを知っていてほしい」。昨年、慰霊祭がなくなったことで、斉木さんの思いはより強くなったという。

 人が集まりやすく、同時に負担を軽くするため、開催は17日に近い日曜日にした。神戸学院大や神戸大の学生らの協力も得ることができた。当日は、震災時の話を語り合うコーナーのほか、輪投げ大会や炊き出しもする。斉木さんは「87歳のおばあさんががんばるんだから、多くの人が知恵を出し合ってこれからも震災を語り継いでほしい」と願う。

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 昨年、追悼行事の中止か継続かで揺れ、実施に至った芦屋市の津知公園では、地元自治会が今年も開催。反対に昨年、追悼行事を中止した神戸市須磨区の千歳公園や、神戸市灘区の琵琶町公園などでは、今年も追悼行事は開かれない。

 ただ、17日午前5時46分、個人で手を合わせる人は多い。千歳公園近くの自宅で次男=当時(20)=を震災で亡くした男性(75)は、追悼行事がなくても震災が発生した午前5時46分に同公園の慰霊碑に手を合わせるつもりだ。「何もしない訳にはいかない。1人でも行って線香をあげたい」と語る。

2017/1/12

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