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灘中高生が小学生に震災授業 複雑な心境、葛藤も

2017/01/18 23:22

 「経験していなくても、伝えていかなあかん」。灘中学・高校(神戸市東灘区魚崎北町8)の生徒ら約20人が、向洋小学校(同区向洋町中6)で、震災や防災の授業を行った。

 灘中学・高校教諭を辞めた前川直哉さんが東日本大震災の被災地でボランティアを始めたのをきっかけに、2012年から有志生徒らが訪問合宿に参加し、取材調査している。

 授業では、6年生約90人に、撮影した東北の写真を紹介。阪神・淡路大震災で液状化した六甲アイランドの様子などを説明した。

 授業をする生徒たちの心境は複雑だったという。「震災を経験していない僕らが伝えていいのか」。高校2年の男子生徒(17)は打ち明ける。「できることは何だろう」と考え、17日朝、初めて東遊園地に行った。

 葛藤が解消された訳ではない。「でも、神戸に愛着があるから、学ぶことをこのまま続けようと思う」。(鈴木雅之)

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