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 「お父さんの会社、利益大幅増って新聞にあったよ。僕の小遣いも上がるよね」「それとこれとは違う話。それほど給料増えてへんしな」「え~何で」。上場企業が3月末締めの決算を相次ぎ発表するシーズンを迎えた。家庭でこんなやり取りもありそうだ。

 -もうかったら、分け前があるのが普通ちゃうん。

 「もうけ、利益というのはな、商品やサービスが売れた額、売上高から材料費などの経費を差し引いたもんや。経費には人件費、すなわち従業員に支払う給料も含まれる。給料を減らすほど会社はもうかる計算になる」

 -必死で働く意味ないやん。

 「極端に言い過ぎたな。利益を出すには、いろんな要因があるぞ。まずは、経費よりも高く売れたり、たくさん売れたりすると出る。営業利益と言って、本業で出たもうけだ」

 「その次に、他の会社の株を持ってて、その会社がもうかったら配当金で見返りがある。一方、借入金の支払利息などを引いて残るもうけが経常利益、ケイツネだ。そこから、社有地を売った代金や国などに納める税金を差し引くと、純利益という最終の利益になる。政府は景気をよくするために、利益が増えた企業は従業員の給料を上げるよう求めているだろ。うちの会社も上がると思うよ」

 -複雑な仕組みだね。そもそも誰のために発表するの。

 「上場企業の所有者は、証券取引所を通じてその会社の株を買った不特定多数の企業や個人だ。これらの株主に対し、社長をはじめとする役員は、経営の成績表として正確に示す責務がある。でないと、株主にとっては純利益の中からどれだけ配当が出るのか、株を持ち続けるのかどうか、新たに株を買うかどうかの判断ができない」

 「地元の地域も無関係ではないで。もうかったら、もっと売ったり、新しい製品を作ったりするために工場を増やす必要も出てくる。取引がある中小企業や商店街にもいいことがありそうやろ。兵庫県内に本社や本店を置く3月末締めの上場企業は80社もあるんや」

 -何を見たらいいの。

 「売上高と利益の両方が前年と比べて増えた『増収増益』なら事業の規模、もうけとも順調に上向いたといえる。『減収減益』はその逆。『増収減益』『減収増益』もあるで。利益がマイナスになったら『赤字』だ。それぞれの数字について経営陣がどんな説明をするのかが重要だ。次の年の予想への関心も高いね」

 -成績が悪かったら言いたくないよね。

 「隠ぺい、ごまかしはあかん。警察に捕まることもある。それでも有名企業で利益の水増しなどの不祥事がなくならない。もうけは大事やけど、利益優先が行き過ぎるのも問題だ」

 -テストの成績を隠さへんから、お父さんの給料も僕に開示してな。

 「お互い、がんばろうな」

(内田尚典)

2017/4/22

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