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会見で謝罪する市職労の川崎真二副委員長(左、肩書きはいずれも当時)と若松高志書記長=昨年11月、神戸市役所
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会見で謝罪する市職労の川崎真二副委員長(左、肩書きはいずれも当時)と若松高志書記長=昨年11月、神戸市役所
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 神戸市職員労働組合(市職労)の役員が、市から給与をもらいながら組合の活動をしていた「ヤミ専従」問題で、第三者委員会が31日、最終報告書を提出する予定です。あらためてヤミ専従のどこが問題で、なぜ見過ごされてきたのかを考えてみます。(若林幹夫)

 -ヤミ専従とは。

 「市の職員だけでなく、会社に勤めている人も当然、勤務時間中に仕事し、給与をもらっている。ただ、市の職員は法律で、勤務中は職務に専念し、注意力などの全てを仕事のために用いるよう定められている。これを『職務専念義務』というんだ」

 「組合役員は職場を離れて活動することもあり、認められているんだが、休職扱いとする届け出がいる。この手続きが長年ずさんになっていて、実際には仕事をしていないのに、給与が支払われていた。これがヤミ専従だ」

 -公務員ばかり問題になっているような…。

 「法律では『(当局との)適法な交渉』に限って有給での組合活動が認められているが、『職務専念義務』を免除する手続きが必要。例えば、組合関連の会議や打ち合わせなどは無給となる手続きをするか、給与が発生しない勤務時間外にしないといけない」

 「判明しているだけでも2017年度に約2921万円の支払ってはいけない給与が支払われている。職員の給与には市民の税金が入っていて、1円たりとも無駄にしてはいけない。そんなお金があるなら、他の市民サービスにまわすべきだし、税金を安くしろという声も出てくる。『職員は不正に市民の税金を懐に入れている』という不信を招き、行政に対する信頼を損なうのも痛手だ」

 -神戸市だけなの?

 「大阪市では、2005年に組合役員が勤務中に上部団体の業務などに当たっていたのに市から給与を受けて問題になった」

 「農林水産省でも09年、都道府県にある地方農政事務所などを中心に無許可専従が明らかになった。監督責任を問われた上司を含め1200人以上が処分され、計約25億円もの給与返還を求める事態になった」

 -上司も責任を問われるんだ。

 「ヤミ専従は組合だけではできない。職場から職員がいなくなっているのに、管理職が分からないわけはない。見逃すからできるんだ。神戸市も複数の管理職が容認していたことを認めている」

 -なぜ、神戸市で最近まで続いたんだろう。

 「大阪市で問題になったとき、神戸市も有給で認められる組合活動をきちんと整理したのに、ヤミ専従はなくなっていなかった。阪神・淡路大震災後、財政を立て直すため、大幅な職員削減を受け入れた組合への配慮が過剰になったと市は説明している」

 「現在の久元喜造市長は市の副市長を務めたが、もとは総務省の官僚。それまでは長年、職員出身の市長が続き、市長、組合がお互いを知り尽くした関係だったと言える。第三者委は、市長と組合側との選挙協力が背景にあるとも指摘している。選挙での集票を組合に期待する代わりに市当局はヤミ専従を認め、さらに職員人事や政策面でも組合の意向を無視できなくなったとみられる。最終報告で不適切な労使慣行の全容にどこまで迫れるかが注目される」

2019/1/31

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