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新元号「令和」を発表する菅官房長官=1日、首相官邸
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新元号「令和」を発表する菅官房長官=1日、首相官邸

 天皇陛下の退位による代替わりにより、平成が終わり、5月から新たな元号「令和」となることが決まった。光格天皇の譲位以来、約200年ぶりという。3月から始まった関連儀式数は51に上り、前例のない儀礼も。どのように皇位が継承されるか-。皇学館大学の佐野真人助教(神道史)の講演内容をまとめた。(段 貴則)

 -譲位と退位の違いは?

 「昨年の天皇誕生日に合わせた会見で、天皇陛下は『譲位』と表現されたが、特例法や報道では『退位』を使う。歴史的に天皇が位を譲ることを譲位といい、『禅位』も使った。『退』の文字は、上皇によって廃され、淡路島に幽閉された淳仁天皇廃位の時のみ用いられた特異な例だ」

 -今回、退位を使う意味は何か?

 「譲位は天皇の意思に基づく皇位継承だが、現在は憲法の下、法律である皇室典範に基づいて行われ、天皇の個人的意思に基づかないというのが大前提。今回の退位も新たに制定した特例法に基づく皇位継承で、譲位の語を現行法上使用するのは難しいからだ。歴史的用語としては、譲位が正しいと理解した上で、現行法体系の下では退位を使用せざるを得ない」

 -どの時点で皇位は継承されるのか?

 「平安時代の譲位の儀式では、『私はこういう理由で譲位をいたします』という宣命(せんみょう)が読み上げられる。読み終わった瞬間に、皇太子が新天皇になる。ただ、新天皇はいったん、三種の神器とともに休憩所に退き、再び出て来て『私にはそんな徳はございません』と即位を辞退し、譲位を慰留する。だいたい2~3日かけ、辞退・慰留を3回ほど繰り返した上で受け入れていた」

 「今回4月30日の退位から5月1日の即位にかけ、どの時点で皇位が継承されるか。天皇の位は一瞬たりとも空位が許されないとされる。特例法によると、日付が変わった瞬間に皇位継承となる。一瞬も空位は生じないというのが、法律の考え方だ。平安時代のように儀礼中心の社会では、目に見えない皇位について、いつ継承されるか分かるようにするために、儀式を行ったが、法律に基づく今回は、儀式と実際の皇位継承の間に時間差がある」

 -どういう関連儀式が行われるのか?

 「即位礼と大嘗祭(だいじょうさい)などがある。大嘗祭は天皇が即位後に初めて行う新嘗祭(にいなめさい)であり、新嘗祭とは、毎年11月に天皇が行う収穫祭だ。明治以前と以後で即位礼・大嘗祭はかなり異なる。明治天皇の即位礼から、長く受け継がれてきた中国風を一切排除し、束帯を着るなど完全な和風にした」

 「今回の皇位継承は、過去の関連儀式に準拠できないことがいくつかあった。近代の皇室制度は天皇の譲位、退位を全く想定していなかったからだ。そのため、退位礼など11の儀礼が新しく考え出された」

2019/4/6

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