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 毎日のように新聞で目にする「××容疑者を逮捕」の記事。だが、逮捕のほかに「○○容疑者を書類送検」という記事もある。「逮捕」と「書類送検」はどう違うのか。「起訴」と「在宅起訴」の違いは?(竹本拓也)

 -逮捕って何?

 「誰が、どんな犯罪をしたのかを調べるため、警察などの捜査機関が容疑者を一定期間、拘束することを指す。自由な生活はできず、警察の留置施設や拘置所に収容されることになる」

 -なぜそんなことをするの?

 「容疑者が逃げ出したり、証拠を隠したりするのを防ぐため。懲らしめるためではないよ。警察官以外にも検察官や海上保安官、麻薬取締官なども逮捕できる」

 -逮捕は捜査機関だけで判断できるの?

 「逮捕するのに十分な理由があるかを裁判所がチェックする。問題がないと判断すれば裁判所が『令状』という書類を発行する。警察が怪しいと思っただけでは逮捕できないんだ」

 -目の前で事件が発生し、犯人がその場にいたら?

 「明らかに犯人が分かっている場合は、令状がなくても例外的にその場で逮捕できる。『現行犯逮捕』というんだ。間違って逮捕する可能性が低いから認められている。警察官だけでなく、事件に居合わせた一般市民が、取り押さえて警察に引き渡すこともできるんだ」

 -じゃあ書類送検は?

 「警察が捜査した関係書類を検察に送り、事件を裁判にかけるかどうかを決めてもらう手続きを指すんだ。逮捕と同様、捜査の一つの節目。警察は捜査はするけど、裁判にかけるかどうかは決めることができない。比較的罪が軽い事件が多く、逮捕する必要がない事件や、容疑者を既に釈放した事件で使われる。容疑者は日常生活を送りながら捜査されるので『在宅事件』とも呼ばれるんだ」

 -逮捕された容疑者が「送検された」って聞くけど違うの?

 「容疑者を無期限に拘束できないから、警察は48時間以内に釈放するか、容疑者を検察へ送るかを決めなければいけない。検察に送る場合を『送検』と言うんだ。検察も同様に、送られてきた身柄を24時間以内に釈放するか、拘束を延長するか判断しなければいけない。延長する場合は裁判所に理由などを説明し、認められないといけない」

 -拘束が延長された場合はずっと逮捕されたままなの?

 「容疑者の人権を守るため、原則で10日間、最長20日間と決まっている。検察はこの時間を使って取り調べをするほか、証拠を集めたりして、容疑者を裁判にかける準備を進めるんだ。取り調べの過程で別の犯罪に関与している疑いが出てきた場合は『再逮捕』といって、あらためて逮捕することもできる」

 「逮捕のように、そのまま身柄を拘束された状態で、刑事裁判にかけられるのが『起訴』。普通の生活を送りながら裁判を受ける『在宅起訴』もある。書類送検と同様、比較的軽い罪で、逃走などの恐れがないときに適用されている」

 -罪を犯しているのに、いろいろ保護されているね。

 「逮捕されたからといって犯人と決まったわけじゃない。裁判で有罪が確定し、犯人となるんだ。逮捕されても起訴されないことや、裁判で無罪になることもある。電車内の痴漢で逮捕された人が、無関係だったということも。取り調べの過程で事件と無関係だったことや、証拠をでっちあげて無理に逮捕していたこともある。また、罪を犯していたとしても、人権は当然、配慮しなければならない」

2017/8/26

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