わかる!ナットク
バスケットボール男子「Bリーグ」の2季目が29日に開幕します。昨季は2部(B2)だった西宮ストークス(兵庫)が1部(B1)に昇格するなど、兵庫県内でもさらに注目が高まっていますが、このBリーグ、ご存じですか? (藤村有希子)
-Bリーグって何?
「バスケットをすることでお金を稼ぐプロ選手中心の集まりだよ。実力が一番上の1部から、3部までに分かれていて、秋から翌年の春まで各部の中で対戦していく。1部は3地区の計18チームがレギュラーシーズン60試合を戦って、うち8チームが優勝を争うチャンピオンシップ(CS)に進めるよ」
-いつできたの?
「昨年秋に始まったばかり。それまで男子バスケット界は、会社で働きながらプレーする企業チーム中心のナショナル・リーグ(NBL)と、プロのbjリーグに分かれていた。そんな日本に国際連盟は2014年、国際大会に出られない処分を下したんだ。分裂したままでは日本として選手を強くしていくのも難しいし、ファンの注目もばらけてしまうという理由でね」
-五輪にも出られないの?
「それなんだ。20年には東京五輪があって、開催国の日本が出られないというのは避けたいと、反発し合っていた2リーグを何とか一つにまとめたのがBリーグ。処分は解除されたよ」
-西宮はどんなチーム?
「11年に兵庫県内初のプロバスケットチーム『兵庫ストークス』として発足し、15年に『西宮ストークス』に名前が変わった。Bリーグが始まる前は、NBLにいたんだ。『ストーク』は、兵庫のシンボルの鳥、コウノトリを意味する英語だよ」
-強いの?
「昨季は2部で優勝している。チームを指揮するのは、bjリーグで大阪エヴェッサを3連覇に導いた天日(てんにち)謙作コーチ。ゲームを中心になって進めるポイントガードの竹野明倫(あきとも)主将(昨季引退)がけがで長く出場できなかったけれど、他の選手が一丸になってテンポの速いプレーを目指した。川西出身の谷直樹選手や神戸出身の道原(どうはら)紀晃選手らの活躍で、1部昇格を決めたんだ」
-すごいね。でも1部ではどうなのかな。
「2部よりも背が高くて力の強い選手や、バスケットのうまい選手が多いから、厳しい戦いになる。その中で西宮が目指すのはCS進出。今月初旬にあった関西大会では、1部の大阪を破って3位になったよ」
-新メンバーもいるの?
「3人やってきた。竹野主将が現役を退いた代わりにポイントガードの大塚勇人選手が入った。アメリカ出身のコナー・ラマート選手、3人制バスケットの日本代表だったセオン・エディ選手も加わって心強いね」
-人気はあるの?
「昨季は西宮側の会場を使うホーム戦が30試合あって、お客さんの数は1試合平均で1061人。2部チームの平均を少し下回っているし、1部チーム平均の2777人と比べると半分以下だ。1部に上がった今季は計6万6千人、1試合平均2200人の目標を掲げている」
-そんなに一気に増えるかな?
「1部になると田臥勇太選手がいる昨季優勝の栃木ブレックスや、アルバルク東京、千葉ジェッツなど、有名チームとも対戦するから見に来る人はある程度増えるだろうけど、大きく増えるかは分からない。西宮はファンをつかむためにインターネットのツイッターで情報を広めたりしているけれど、さらにいろんな工夫が必要かも。Bリーグ全体では昨季の1部決勝がテレビで生中継され、会場にも1万人が来たりと盛り上がりつつある。兵庫にも、野球やサッカーのようにバスケット観戦を楽しむ文化が根付くといいね」
2017/9/8