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男子児童にかみついた「ヤマカガシ」とみられるヘビ。普段は臆病だが、かまれると死亡する恐れも=伊丹署
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男子児童にかみついた「ヤマカガシ」とみられるヘビ。普段は臆病だが、かまれると死亡する恐れも=伊丹署

 7月末、伊丹市に住む男子児童が「ヤマカガシ」とみられる毒ヘビにかまれ、一時的に意識不明となる事故があった。伊丹署によると、男児は山中で見つけたヘビに、かまれたとみられる。同じ毒ヘビのマムシに比べ、いまひとつ知られていないヤマカガシ。一体どんな生態で、被害を防ぐにはどうすればいいのだろう。(杉山雅崇)

 -ヤマカガシはどんなヘビなの。

 「日本固有種のヘビで、北海道や南西諸島などを除き、兵庫県を含めた日本全国に分布している。大人になると、体長が1メートルを超えることも多い。体の色は地域差や個体差があって、茶、黒、赤などばらばらなんだ」

 -どんな場所にすんでるの?

 「『ヤマ』と名前に付くから、山間部にすんでいるイメージを持ってしまうけど、実際は平地の田んぼや水辺に多く生息していて、住宅街のそばにいることもあるんだ」

 -凶暴なんでしょ。

 「敵を見つけると頭を高く持ち上げて威嚇することもあるけど、基本的には臆病。人間と接しても、すぐ逃げるんだ。そんな性格だから、近年まで毒を持っていることもわかっていなかったんだ」

 -どんな時に攻撃してくるの?

 「無理に捕まえようとしたり、いたずらしようとしたりすると、自分の身を守るためにかんでくる。人間がちょっかいを出さない限り、かんでくることほとんどない」

 -かまれたらどうなるんだろう。

 「毒には血液を凝固させる作用があり、体内に入ると、血を止める働きがある『フィブリノーゲン』という物質が大量に消費される。そうなると、歯茎や消化器官などからの出血が起きてしまい、最悪の場合は脳内出血が起きて死に至る場合もある」

 「また、首にも毒がにじみ出たり、飛び散ったりする器官があるから注意が必要だ。この毒は、ヤマカガシがいつもエサにしているニホンヒキガエルが持つ毒を、体内にためて使っているんだ。ヒキガエルが生息していない地域のヤマカガシは、この毒を持っていないんだって。飛び散った毒が人間の目に入ると、結膜や角膜の充血や痛みを引き越して、最悪の場合は失明になる恐れもあるんだ」

 「ただ、ヤマカガシにかまれても、毒が人間の体に入らないことも多い。かまれたからといって、100%症状が出るという訳ではないんだ」

 -かまれたらどうすればいいの?

 「かまれてもすぐに痛みやはれは出ないけど、1~2日たってから症状が出ることがある。すぐに救急車を呼ぶか、病院へ行こう。かまれたヘビの写真を撮っておけば、お医者さんも対処しやすくなるよ」

 -被害に遭わないようにするには。

 「ヤマカガシを見つけても、むやみに刺激しないこと。過剰に怖がる必要はないけど、『毒を持っている危険なヘビ』だということは意識しなければいけないね」

 -兵庫県内には他にどんな毒ヘビがいるの?

 「ヤマカガシの他には、マムシが生息している。マムシは猛毒を持っているので注意が必要だ。マムシがよく潜んでいる山林や草むらには、夏場でも軽装で近づかない方がいいね」

 ◆ヤマカガシの注意事項

・見つけても触らない

・捕まえようとしたり、いたずらしたりしない

・首にある器官から毒が飛び散る可能性があるので、顔を近づけない

・かまれたら患部を清潔に保ち、救急車を呼ぶか、病院へ行く

・できれば、かまれたヘビの写真を撮り、医者に見せる

・口で毒を吸い出したり、かまれた患部を切開したりしない

2017/8/15

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