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 30年以内の発生確率が70~80%とされる南海トラフ巨大地震。兵庫県内では瀬戸内海沿岸部での津波が想定されています。国は3月、巨大地震の恐れがある場合に事前避難を呼び掛けるガイドラインを作成しました。(金 旻革)

 -どんな地震なの?

 「東海沖から紀伊半島南側を経て九州・日向灘沖まで至る海底の溝状の地形を『南海トラフ』と呼ぶんだ。地形に沿って東海地震、東南海地震、南海地震の震源域が並び、これらが連動し、超巨大地震が起きる恐れがあるんだ」

 -なぜ地震が起きるの?

 「南海トラフは海側と陸側のプレートの境界で、海側は陸側に1年で数センチ程度沈み込んでいる。そのため陸側プレートが引きずり込まれ、ひずみがたまっていく。ひずみに耐えられなくなった陸側プレートが一気に跳ね上がると、膨大なエネルギーが地震や津波を引き起こす」

 -どうして30年以内に?

 「1707年宝永地震は震源域の連動でマグニチュード(M)8・6の地震になったと考えられている。三つの震源域では大きな地震が100~150年周期で起きているんだ。直近では1944年昭和東南海地震や46年昭和南海地震。いずれも発生から既に70年以上たっており、政府の地震調査委員会は2018年2月、M8~9級の巨大地震の発生確率が70~80%に高まっていると発表した」

 -どんな被害が出るの?

 「最悪の想定で、死者数は30都府県で33万2千人、負傷者は同62万3千人、全壊建物は約250万棟。津波は高知県黒潮町で最大34メートルに達するという。兵庫県でも最大2万9千人が死亡し、建物は3万6千棟が全壊するとの試算がある。南あわじ市には最大8・1メートルの津波が襲い、神戸市でも最大3・9メートルと見込まれている」

 -「事前避難」とは?

 「国は、東西に長い震源域の半分でM8級の地震が起きる『半割れケース』を想定している。東側で地震が発生し、約30時間後に西側でも起きたことが過去にある。後から起こる地震の被害を回避するため、被害が及んでいない地域でも避難を促すことにしたんだ」

 -対象の住民は?

 「津波の予想到達時間から見て、後発地震が起きてからでは避難が間に合わない沿岸部の住民が中心。自治体が『事前避難対象地域』として選定し、避難勧告などで事前の避難を呼び掛ける。国はガイドラインで1週間の避難を基本とし、親族や知人宅、避難所に身を寄せるよう求めるけれども、食料や飲み物などは自分たちで確保しておく必要がある」

 -後の地震はいつ起こるの?

 「地震が必ずすぐに連動するかは分からない。1854年の安政南海地震は安政東海地震の32時間後に起きたが、昭和東南海地震から昭和南海地震までは2年間も間隔が空いている。事前避難が空振りになる可能性はあり、地震を予測することは難しい。空振りも想定しながら、日ごろから災害への備えに取り組むことが大切だ」

2019/5/24

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