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衆院が解散され、本会議場を後にする議員=28日午後
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衆院が解散され、本会議場を後にする議員=28日午後
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 28日、衆議院が解散し、実質的な選挙戦に突入しました。衆議院の任期は本来4年。なぜわざわざ解散して選挙をするのでしょうか。また、どんなタイミングで解散は行われるのでしょうか。(坂山真里緒)

 -そもそも解散って?

 「4年の任期満了を待たずに、総選挙のために議員が失職すること。解散は憲法7条で天皇の国事行為と定められているけれど、内閣の助言と承認で行われるから、内閣のトップである首相の専権事項とされているの。与党、野党を問わず、衆院議員全員を“クビ”にできるから『伝家の宝刀』とも言われているわ。首相が持つ最も強い権限の一つといえるでしょうね」

 -どういうときに解散するの。

 「『国民に信を問う』って聞いたことがあるでしょう。重要な政策を決めるとき、国民に判断を求めることを意味するの。解散すると、有権者は次の衆院議員を選ぶために投票しなければならない。その投票結果が、与党側の候補者が多く当選すれば、政権が示した通り『信を得た』と言える。国民の中でその政策の賛否が分かれているときは、善しあしが判断できる」

 「もう一つは、憲法69条にのっとったもので、衆院で内閣不信任案の可決や信任決議の否決を受けた場合に行われる。けれど、大義が見えないまま解散に踏み切ることがあるのも確かね」

 -解散総選挙って多いの。

 「戦後26回の衆院選が行われているけれど、任期満了による選挙は、1976年の三木武夫内閣の時だけ。あとは全て解散による選挙だった。53年に衆院予算委員会で、当時の吉田茂首相が暴言を吐いたことから、内閣不信任案が可決され解散。『バカヤロー解散』と名付けられたのは有名ね」

 -どの解散にもそんな呼称があるの?

 「全てとは限らないけれど、80年の『ハプニング解散』や86年の『寝たふり解散』はよく知られるわね。2005年に郵政民営化法案の参院否決によって行われた『郵政解散』のほか、旧民主の鳩山政権が誕生した09年では選挙から『政権交代選挙』と呼ばれたわ。ただ、最近は争点や解散の大義がはっきりしなくて、一つに統一できない解散も多いみたい」

 -今回は?

 「さまざまな呼び方が飛び交っているわね。安倍晋三首相は、少子高齢化や北朝鮮情勢に対応することが喫緊の課題として『国難突破解散』と名付けた。野党側は、森友、加計(かけ)学園問題を追及しようと、憲法の規定に基づいて臨時国会の召集を求めたのに、その冒頭で解散してしまったから『疑惑隠し解散』『敵前逃亡解散』などと批判を強めているの」

 -今回、解散はなんで今だったんだろう。

 「安倍首相は『消費税の使途変更について国民の信を問いたい』、『北朝鮮圧力についても信任を得たい』と説明したけれど、自身の悲願である憲法改正には触れていない。一時は35・8%まで下落した内閣支持率が、内閣改造で44・5%まで回復。その上、民進党の所属議員の離党ドミノは止まらないし、野党共闘の方針も定まっていない。『今なら選挙しても勝てる』と見越して、解散を決めたとも指摘されているね」

 -じゃあ与党は安泰?

 「選挙は、どうなるか分からないわ。例えば、党幹部がおかしな発言をして、情勢ががらりと変わることもある。東京都の小池百合子知事が新党『希望の党』を立ち上げ、代表に就任。7月に行われた都議選の結果を考えると、小池都知事の求心力が選挙に何らかの影響を与える可能性もあるわ」

 -解散が決まったときに衆院議員の人たちが「バンザイ」していたよ。いったん職を失うのに、なぜ?

 「諸説あるようね。不信任案の可決で解散に追い込んだ側が始めたとも言われている。今は慣行のようだけど、気勢を上げて、これからの選挙に勝ち、もう一度、ここに戻ってこようという意思表示なのかな」

2017/9/29

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