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池江璃花子選手
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池江璃花子選手

 競泳の池江璃花子(りかこ)選手やシンガー・ソングライターの岡村孝子さんが白血病であることを公表し、白血病への関心が高まっています。かつては治療の難しい病気というイメージがありましたが、現在は骨髄移植や抗がん剤など治療法も進歩し、治癒や長期生存も可能になっています。池江選手の公表後には、闘病に必要な骨髄バンクのドナー登録が急増しました。白血病について調べてみました。(篠原拓真)

 -どんな病気?

 「わかりやすく言うと血液のがん。血液の中には赤血球や白血球、血小板などがある。これらは、骨髄に存在する造血幹細胞が増殖、分化して作られるんだ。白血病は、その過程で何らかの異常が生じ、がん化した『白血病細胞』が無制限に増えることで発症する」

 -どんな症状があるの?

 「白血病はがん化する細胞によって、大きく骨髄性とリンパ性に分かれ、進行の速度によって急性と慢性に分かれる。急性白血病は文字通り急激に容体が変化する。白血病細胞の増加で赤血球などの細胞の生産が妨げられるため、貧血や出血が起きたり、感染症にかかりやすくなったりする」

 「病気の進行が緩やかな慢性白血病は、微熱や疲れやすいなどの症状はあるけれど、初期では自覚症状がないこともある。ただ、健康診断などで採血した際に検査で見つかることが多いといい、兵庫医科大学病院血液内科の吉原哲(さとし)講師(45)は『いずれにしてもよくわからない出血症状があれば、一度、採血して検査を受けてほしい』と呼び掛けている」

 -どんな治療をするの?

 「急性白血病は、複数の抗がん剤で白血病細胞を破壊する化学療法が主流だ。抗がん剤はがん化した細胞だけでなく、正常な細胞も攻撃するので一時的に血液細胞が減少する。そのため、感染症を起こしやすい状態になり、吐き気や下痢、脱毛などが生じることもある。慢性白血病の場合は、細胞内のタンパク質を狙う分子標的薬を使った治療が中心となるそうだよ」

 -骨髄移植とは?

 「骨髄の中の造血幹細胞を移植する手術だ。化学療法や放射線療法を組み合わせた治療でがん細胞を壊した後、造血能力や免疫機能を回復させるため、造血幹細胞を移植して正常な細胞を作る。骨髄のほかにも、末梢(まっしょう)血幹細胞、胎盤とへその緒に含まれる臍帯血(さいたいけつ)も造血幹細胞の移植に使うんだ」

 -ドナーになるには?

 「日本では骨髄バンクがあり、登録が必要だ。日本骨髄バンクによると、ドナー登録には一定の条件をクリアする必要があるので事前に確認しておこう。同バンクのホームページなどで登録申込書を入手し、近くの登録窓口やドナー登録会に持参する。申し込みの際に採血し、検査を受ければ登録完了だ」

 「移植を待つ患者と白血球の型(HLA型)が適合するとバンクから通知が届く。コーディネーターからの詳細な説明を受け、検査を済ませたら、立会人が同席して最終的に提供意思を確認する。骨髄の場合は、健康診断や事前の採血などを経て、採取へと移る」

 「同バンクによると、採取1~2日前に病院に入り、3泊4日ほど入院する必要があるそうだよ。全身麻酔をして腸骨に針を刺し、400ミリリットル~1200ミリリットルを吸引するんだ」

 -臍帯血の提供はどうすればいいの?

 「臍帯血は出産時に提供する。兵庫さい帯血バンクなどによると、提供はバンクと提携する産科病院で出産する妊婦に限られる。病院のスタッフから説明を受け、同意書を記入し、出産後に臍帯血を採取。血液検査に合格すれば、液体窒素の中で保存される」

 「今年3月末時点で日本骨髄バンクには2139人の患者が登録している。患者がより適合しやすいドナーを見つけるためにも、多くの人にドナー登録してもらい、臍帯血の提供に協力してもらう必要があるんだ」

2019/5/9

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