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台風による増水後、名古屋市の庄内川の川岸に漂着した大量のプラスチックごみ=2018年10月(千葉賢・四日市大教授提供)
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台風による増水後、名古屋市の庄内川の川岸に漂着した大量のプラスチックごみ=2018年10月(千葉賢・四日市大教授提供)

 プラスチックごみ(プラごみ)問題が世界的に深刻化しています。世界のプラごみ対策は待ったなしの状況で、海への累積流出量は1億トン以上との分析もあります。国内も深刻で、ある調査では、日本全体で川沿いにペットボトル約4千万本、レジ袋約1千万枚が散乱しているとも。「回収では解決できず、抜本的な対策が必要」との声も強まっています。

 -プラごみとは何?

 「捨てられたペットボトルやレジ袋、家電の部品、漁具などのプラスチック製品のことだよ。日本国内では2017年に903万トンが排出された。主には使い捨てプラスチックで、1人当たりの量は世界で2番目に多いんだ」

 -海を汚染しているってどういうこと?

 「国連によると、世界では、年800万トン以上のプラごみが海へ流出しているそうだ。中国やインドネシアといったアジアからのプラごみが多い。50年には、海洋中のプラごみの重さが魚の重さを超えるとの試算もある」

 -生態系に影響は。

 「海を漂うプラごみをウミガメやクジラが餌と間違えてのみ込んでしまうんだ。紫外線や波で砕かれ、5ミリ以下になった『マイクロプラスチック』は化学物質が付着しやすく、それを食べた魚などに有害物質が蓄積するといわれている」

 -国内処理の現状は。

 「17年は原料への再生利用が23%、焼却熱による発電などの利用が63%、残り14%は利用されず埋め立てなどで処分された」

 「再生利用のうち国内で処理しきれないプラごみは、これまでリサイクル資源として途上国などに輸出してきたんだけれども、リサイクルの過程で環境が汚染されるかもしれないという不安から、最大の引受先だった中国が18年に輸入を禁止した。これに続いて東南アジア諸国も規制を強めたため、行き場のないプラごみが国内に滞留している」

 -政府の対応は。

 「30年までに使い捨てプラスチックの量を25%減らし、35年までに全てのプラごみを有効利用する目標を5月に定めた。ごみの減量やリサイクルの徹底、レジ袋の有料化などを進めるそうだ。今月の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)でも、海洋プラスチックごみ問題が大きなテーマになるよ」

 -企業や自治体はどのように取り組んでいるの?

 「飲食店ではストローを紙や木で作ったものに切り替える動きが出てきた。微生物の働きで分解されるプラスチックの開発も進んでいる。東京都のように、主催するイベントや会議で、プラスチック製品を極力使わない方針を掲げる自治体もある。大切なのは私たちがプラごみの消費を減らす努力をすることだね」

2019/6/11

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