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この春の選抜大会で、第2試合に続いて延長15回引き分け再試合となった高崎健康福祉大高崎-福井工大福井。選手への負担は少なくない=3月26日、西宮市の甲子園球場
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この春の選抜大会で、第2試合に続いて延長15回引き分け再試合となった高崎健康福祉大高崎-福井工大福井。選手への負担は少なくない=3月26日、西宮市の甲子園球場

 高校野球の甲子園大会で、早ければ来春の選抜大会から延長タイブレーク制が導入されるかもしれない。兵庫など、各地の春季大会では既に行われているが、今春の選抜で2試合連続して延長十五回引き分け再試合が発生し、本格的な検討が進みそうだ。そもそもタイブレークって? 野球好きの少年の質問に新聞記者の父親が答えた。

 -タイブレークになると何が変わるの?

 「今までは九回が終わって同点ならそのまま延長に突入し、十五回でも決着がつかなければ再試合となっていた。タイブレーク制になれば、十三回など、あらかじめ決められた時点から『ノーアウトで走者が一、二塁』といった状態で始めるんだ」

 -何のためなの?

 「選手の健康管理が一番の目的だね。得点が入る可能性が高まり、勝敗が決まりやすくなる。引き分け再試合は連戦の疲労や投手の投げ過ぎが指摘されてきた面もあり、体への負担を減らすのが狙いなんだ」

 -反対する声も多いって聞いたけど。

 「意図的に試合を動かして勝敗を決める制度だから、『野球が変わる』と抵抗感を持つ人はファンだけでなく現場の指導者にも多い。2006年夏、早実(東京)の斎藤佑樹投手(現日本ハム)と駒大苫小牧(北海道)の田中将大投手(現ヤンキース、兵庫県伊丹市出身)が投げ合った決勝引き分け再試合のような名勝負は、生まれにくくなるかもしれない」

 -ほかに方法はないの?

 「投球数や投球回数を制限する考え方もあり、アメリカでは実際に取り入れられている。でも、複数の有力投手が必要になるから、部員の少ない高校よりも選手層の厚い強豪私学がさらに優位になるという意見もある」

 「再試合ではなく、サスペンデッドゲーム(一時停止試合)も考えられるけど、14年に明石市であった軟式高校野球の全国高校選手権大会準決勝で延長五十回まで勝敗が決まらず、タイブレーク制が導入された経緯がある。この試合は一日に15回ずつ戦った結果、ようやく4日目に五十回で終わったんだ。ラグビーのような引き分け抽選制度も、今のところは現実的と言えないね」

 -やっぱりタイブレークになるのかな。

 「国際大会のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でも採用されたし、社会人や大学、中学でも以前から行われている。14年に日本高野連が全加盟校にアンケートを実施した結果でも、約半数の高校が肯定的だった。ただ、反発もあるだろうし、導入すれば、歴史ある甲子園大会の大きな転機になる。高野連は11月までに結論を出すそうなので、じっくりと話し合ってほしいね」(山本哲志)

2017/5/6

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