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イノシシの豚コレラ対策に使われるワクチン入りの餌(Meiji Seikaファルマ・農林水産省提供)
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イノシシの豚コレラ対策に使われるワクチン入りの餌(Meiji Seikaファルマ・農林水産省提供)

 岐阜、愛知県で発生が止まらない豚(とん)コレラ。感染は5府県に広がり、計約4万7千頭が殺処分されました。兵庫県は2月上旬に警戒本部を設置し、対策を進めています。国は、野生のイノシシによる感染拡大を防ごうとワクチン入りの餌をまくそうだ。

(山路 進)

 -豚コレラは危険なの?

 「ウイルスが引き起こす病気で、豚とイノシシだけが感染する。ヒトの体にウイルスが入っても取り込まれることはない。国は、感染した豚肉を食べても問題はないと断言しているよ」

 -それなら豚を殺さなくても…

 「感染力がとても強くて、血液や鼻汁、ふん尿などを通じて広がるので、養豚場内ではあっという間に広がる。豚は産まれてから複数の養豚場や市場を通る可能性があるので、別の養豚場へも拡大するかもしれない。感染すると高熱や食欲低下などを起こし、1カ月以内に死んでしまうんだ」

 -どんどん広がると、豚肉がなくなっちゃうかもしれないってこと?

 「極端に言えばそう。養豚場を安心して経営できなくなる」

 -どうやって防ぐの?

 「まず1頭でも感染した豚が見つかった養豚場は飼育する豚を全て殺して埋める。ウイルスは服や靴、車のタイヤなどで運ばれるから、養豚場に出入りする餌の業者や獣医師は、普段から作業着の着用や手洗い、出入り口で靴やタイヤの消毒をしているんだ」

 -ワクチンは豚に使えばいいんじゃないの?

 「戦後しばらくは毎年5千~2万頭が感染し、豚に使い続けた。1992年以降は発生しなくなり、2007年には撲滅に成功した『清浄国』として国際的に認められた。けれど今回の発生で認定の効力が停止されてしまった」

 「ワクチンを使えば、豚の体内に抗体ができて感染は防げる。でもその後に感染が見つかった時に、ワクチンでの抗体か、新たな発生かの区別ができなくなるので、問題の解決を長引かせるという指摘もある」

 -なぜイノシシに使うの?

 「イノシシは豚と遺伝的にほぼ同じで、豚コレラに感染する。岐阜県と愛知県では200頭以上の野生イノシシが感染した。ウイルスの運び役になったとも言われているからなんだ。そこで、今月から岐阜と愛知でワクチンを入れた野生イノシシ用の餌を山にまく。豚コレラは季節に関係なく流行するから、息の長い取り組みが必要になるね」

 -兵庫県には影響はないの?

 「野生イノシシの感染は岐阜と愛知だけで確認されている。生活範囲は半径数キロだから、感染した野生イノシシが兵庫で直ちに見つかる可能性は低いとみられている」

 -もしイノシシの感染が見つかったらどうなるの?

 「県内で感染が確認されたら、イノシシの狩猟が禁止される場所が出てくるかもしれない。とにかく今はワクチンの効果を期待したいね」

2019/3/2

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