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神戸・長田女児死体遺棄

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事件現場に続く石段。当時は花束が手向けられた=神戸市長田区
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事件現場に続く石段。当時は花束が手向けられた=神戸市長田区

 神戸市長田区で小学1年の女児=当時(6)=が殺害された事件で、殺人などの罪などに問われた君野康弘被告(52)に対し、最高裁は検察側の上告を棄却した。最高裁は「死刑がやむを得ないとはいえない」と指摘したが、遺族や地元関係者、専門家らはその判断に疑問を投げ掛けた。

 最高裁の決定を受け、遺族が3日夜、コメントを発表した。

 「死刑が相当であると確信」しており「納得できません。娘に報告できない」との思いを文面で示した。

 何の罪もなく、わずか6年で絶たれた命。「生きていれば、今年、小学校を卒業することになっていた。事件は娘の将来を全て奪ってしまいました」と悔やんだ。君野被告については「娘の味わった痛み、苦しみ、恐怖、絶望、遺族の悲しみを理解しているとは思えません。裁判を通じ、反省も償おうとする思いも伝わってくることはなかった」と断じた。

 最高裁や高裁の判断には「前例を大事にしているだけで、一人の命の重さを理解していただいていない」「命の重さを直視しないのであれば、何のために裁判員裁判をしたのか」と投げ掛けた。

 「なんでそういう判決になってしまうんやろう」。長年、地域の見守りボランティアに携わってきた長田天神町1-4丁目自治会の相談役の男性(84)は納得がいかない様子。

 女児は13日にわたって行方不明となり、住民も、捜索や子どもの見守り活動に加わった。しかし、逮捕、起訴されたのは同じ地域に住む君野被告。地元には失望と衝撃が広がった。「地域で守っていかなければならないのに…。言葉が出なかった」と振り返る。

 「幼い命に報いるため、一度は極刑が突きつけられた。女児が浮かばれるだろうか」と話した。

 渡辺修・甲南大法科大学院教授(刑事訴訟法)は死刑選択の基準について「市民の良識を入れて市民の信頼が得られる水準にすることが、裁判員裁判の目的の一つ。だが最高裁は、裁判官だけで作ってきた量刑相場を市民に押しつけることを選んだ」と批判した。

2019/7/3

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