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もの知り投資学

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 「日経225先物」という言葉を耳にしたことがありますか。これは、株価指数先物という分野の金融商品の一つです。投資家は将来の日経平均株価(225種)の動きを予測して、利益を稼いだり損失を防いだりするのに活用します。

 この商品は平均株価を対象とした株価指数を現物株と同様に市場で売買します。投資家は将来の特定の日までに契約時に決めた値段で売買する契約を結びます。取引単位は平均株価の、ほぼ千倍と考えてよいでしょう。

 仮に、今の市場価格が1万4000円で、ある投資家が今後の値下がりを見込むとします。この投資家が、ことしの12月までに先物1単位を1400万円で売るという契約を結べば、その後の平均株価の下落が激しく、つられて先物が値下がりしてもこの値段で売れるのです。反対に1400万円で買う契約なら、12月まで平均株価が急上昇しても影響されず、1400万円で買えます。

 日経225先物は取引金額が大きくなるため、利用しているのは企業をはじめとする機関投資家がほとんどで、たくさんの銘柄の株を持っている企業が、株価下落による損失の発生を避けるために使う例が目立ちます。

 具体的にみてみましょう。企業が手持ちの株が値下がりしそうだと予測しても、取引先であるといった理由から売れないことがあります。そんなとき前の例のように先物を1400万円で売っておいて1300万円に値下がりしてから買い戻せば、差額の100万円がもうけになります。

 手持ち株の値下がりを避けられなくても、この差額である程度の穴埋めができるのです。

 株価指数先物と現物の株を組み合わせた複雑な取引で稼ごうとする投資家もいて、特に、3月、6月、9月、12月の各第2週にある、先物の最終的な決済期日が近づくと活動が活発化します。こうした投資家の動きが現物株の市場をかく乱することもあり、個人投資家も注意が必要です。

2014/4/30
 

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