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もの知り投資学

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 企業の将来性を判断する際、決算短信と並んで役立つのが「有価証券報告書」です。投資家の間では略して「有報(ゆうほう)」と呼ばれることも多いようです。

 有価証券報告書は株式などの有価証券を発行する企業が、業績をはじめとする企業情報を投資家らに知らせるためにつくります。

 私たちが投資しやすい上場企業に限らず、株式の所有者数が千人以上の非上場の企業なども、法律で内閣総理大臣(実際の手続きでは各財務局)へ提出が義務付けられています。

 売上高・純利益の推移や事業内容、沿革に加えて、事業が抱えるリスクや経営を左右する重要な契約、さらに役員の略歴や従業員数などが詳しく記載されています。

 これらのデータの中には、決算短信にも記載されるものがありますが、有価証券報告書の方が広い範囲をカバーしていると考えていいでしょう。さらに、公認会計士か監査法人の監査を受けているので、より信頼度が高いとされます。

 実際よりも業績を良く見せるためにうそを記載すると、金融庁から課徴金の支払いを命じられたり、証券取引所から上場廃止にされたりすることがあります。以前にオリンパスや西武鉄道が問題となったので覚えている人は多いでしょう。

 有価証券報告書は一部の書店などで買えますが、インターネットを使える環境なら金融庁が提供している「EDINET(エディネット)」というサイトに接続すれば、無料で閲覧できてとても便利です。

 ただ有価証券報告書の提出期限は、各事業年度終了後3カ月以内とされているため、短信に比べて投資に活用できるタイミングが遅くなります。

 このほか、事業年度の途中の状況を把握できる「四半期報告書」という書類もあって、有価証券報告書と同じようにエディネットを使って無料で閲覧できます。

2015/5/13
 

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