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もの知り投資学

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 会社が発行した株式の数に、その時点の株価をかけた金額を時価総額と呼びます。この額でその会社の株をすべて買える計算ですから会社の値段と言うこともできます。株価に連動して時価総額も毎日変化します。

 株価が変動する最大の鍵は会社の業績です。業績が好調なら、会社の先行きに不安が少なく、株主が会社から受け取る配当金が増える可能性も高まります。このため、株価が上がり時価総額が膨らむ傾向にあります。

 日本の主な企業の昨年末時点の時価総額を見てみましょう。東証1部に上場している企業で最も時価総額が大きかったのはトヨタ自動車で、22兆1361億円でした。

 2012年末の時価総額は13兆8092億円だったので1年間で約60%も増えたことになります。外国為替相場の円安でトヨタの業績が急速に改善したからです。同様の理由でホンダの時価総額も増加しました。

 輸出関連の業種なら、どの会社でも円安で業績が伸びるというわけではありません。例えばキヤノンは中国や欧州のデジタルカメラの販売不振が響いて業績見通しを昨年2回、引き下げました。結果として時価総額は12年末より減って東証1部での順位が5位から13位に後退しました。

 スマートフォン市場の拡大で勢いづいているのは、携帯電話会社です。ソフトバンクの昨年末の時価総額は11兆460億円と12年末の3倍余りに急増。東証1部での順位も前年の9位から2位に上がりました。このほかKDDIは14位から7位に浮上しました。

 昨年の景気回復傾向は融資先の業績改善という形で、金融機関の経営にもプラスとなりました。こうした状況を背景に大手銀行3グループの時価総額は、12年末から45~75%程度増えました。

 身近な経済関連の話題と会社の値段である時価総額の変化を関連づけるようにすれば、投資への関心がより高まるかもしれません。

2014/2/12
 

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