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もの知り投資学

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 今回から投資にまつわるものの歴史について取り上げます。第1回はお金です。日々の生活に欠かせないお金ですが、いつから使われ、時代とともにどのように変わってきたのか振り返ってみましょう。

 昔、人は物と物を交換して生活をしていましたが、その後、貝殻などをお金のように使った物品交換をするようになりました。

 日本では7~8世紀に初めて金属製のお金が登場しました。ですが次第に金属の質が粗悪化したため発行されなくなり、価値が安定した米や絹などをお金の代わりに使うようになります。

 その後、交易を通じて流入した中国のお金を使った時期もありましたが、江戸時代にようやく、幕府が様式や品位、形態などを統一したお金を発行しました。紙幣が登場したのもこの時代です。

 「円」の誕生は明治に入ってからです。19世紀後半には国際的な経済・金融の枠組みに加わるために金本位制を採用しましたが、20世紀前半の世界恐慌の影響で、今のような管理通貨制へと移行しました。

 世界に目を向けると、世界経済の安定化を目的に、1944年にブレトンウッズ体制ができます。金との交換が保証されたドルを基軸通貨とする固定相場制になりました。ですが71年に当時のニクソン米大統領がドルと金の交換停止を発表します。そのため、国の経済力や価値などを反映しお金の価格が決まる変動相場制に移行したのです。

 21世紀になり、情報技術(IT)が進むと、電子マネーが登場し、ビットコインに代表されるような、国や中央銀行が発行、管理しない仮想通貨も誕生しました。お金と同じように使えるため、決済方法の一つとして採用する店舗は増えていて、今後さらに市場規模は拡大していきそうです。

 お金は時代とともに変化してきましたが、ITの進展により今まさに新しい時代に入ろうとしているのかもしれません。

2017/8/23
 

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