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もの知り投資学

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 中国人旅行客が日本で大量の買い物をする「爆買い」の話題を見聞きしたことはありますか。高級ブランド品などを抱えて銀座を歩く外国人の姿はおなじみになりました。日本に来た外国人による消費を「インバウンド需要」といいます。株式投資には、こうした情報も役立ちます。

 円安が進行したこともあって、日本を訪れる外国の人は急増しています。昨年は過去最高の約1341万人を記録。ことしは既に1~5月の累計で753万人程度に達していて、勢いが続けば年間1800万人程度になる見込みということです。

 格安航空会社の就航便が増えたことや中国などアジア各国の所得水準が上がったことが背景にあります。

 日本は、少子高齢化による需要減が避けられないため、政府は訪日外国人を増やす施策を進めています。入国許可証に当たる査証(ビザ)の発給要件の緩和はその一環です。

 日本に来る人が大幅に増えて、お金をたくさん使ってくれるようになると、経済にも影響が出てきます。ホテルや鉄道、航空といった業種だけでなく、銀座に店を構える百貨店や、家電量販店、飲食店なども外国人による消費が業績を押し上げています。

 日本の消費者は昨年の消費税率引き上げの影響もあって財布のひもを固くしました。このためインバウンド需要の効き目が際立っています。

 2020年には、東京五輪・パラリンピックが開催されるため、日本を訪れる人が一段と増える可能性があります。

 株式投資をする際、こうした状況を踏まえて投資対象の業種を絞る人も少なくないようです。

 ただ、今の円安傾向がどこまで続くか、専門家でも正確な予想はできません。中国の経済成長の先行きを見通すことも簡単ではないでしょう。

 経済環境のちょっとした変化で、爆買いや訪日外国人の急増という状況が様変わりする可能性もあるのです。

2015/7/22
 

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