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もの知り投資学

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 貸借対照表と損益計算書に続いて「キャッシュフロー計算書」をみましょう。これも文字通り、お金(キャッシュ)がどんな形でどれだけ入り、それがどこへ、どれだけ出て行ったかという流れ(フロー)を示す書類です。

 赤字続きだった企業がつぶれてもあまり驚きはありませんが、企業は黒字でも、取引先などに支払う現金がなくなれば倒産します。このため現金の流れを知ることはとても大切です。

 この計算書でいうキャッシュには、当座預金や普通預金のほか、短期の手形なども含まれます。一方、満期までの期間が3カ月を超える定期預金などは含みません。

 キャッシュフローは、本来の営業活動、将来に備えた投資などに関する投資活動、そして資金調達に関する財務活動の主に三つの区分で捉えられます。

 営業キャッシュフローで最も大切なのはプラスを確保できているかどうかです。マイナスは営業活動で稼いだお金より、出て行った方が多いことを示し、場合によっては事業の存続が危ういことも考えられます。

 企業には稼ぐ力を高めたり、収益源を拡大したりするための投資が欠かせません。こうした投資を積極的に行った期間には、投資キャッシュフローがマイナスになることが多くなります。

 つまりマイナスであること自体は悪いことではありません。ただ、過大な投資にも注意が必要でしょう。企業の実力との釣り合いが大事なので、営業キャッシュフローでカバーできるマイナスなら問題視されないことが多いようです。

 財務キャッシュフローでは銀行からお金を借りたり増資したりした場合はプラスの要因となり、借入金を返済したり株主に配当を払ったりするとマイナスになります。

 例えばお金をたくさん借りて、財務キャッシュフローがプラスになっているときは、そのお金が何に使われているのかをチェックした方がいいでしょう。

2016/1/27
 

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