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もの知り投資学

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 今回はゲーム関連銘柄を見てみましょう。技術開発などで経営環境が変化する点が特徴で、うまく対応してヒット作を生み出せるかが業績や株価を大きく左右します。

 ゲーム市場は、専用ゲーム端末向けとスマートフォン向けの二つに大きく分かれます。近年は急速に普及したスマホ向けサービスの存在感が目立っています。一方で、最新技術を応用したゲーム機の開発も進んでおり、専用端末向けの巻き返しも注目されそうです。

 代表銘柄は、ニンテンドーDSなどの専用端末、ゲームソフトで多数のヒット商品を生み出した任天堂です。ただスマホの普及で専用端末が伸び悩み、2012年と14年3月期決算で純損益が赤字になりました。

 そこでゲームサイトを運営するディー・エヌ・エー(DeNA)と資本業務提携してスマホ向けに本格参入、「ポケモンGO」のヒットもあり業績は持ち直しています。

 スマホ向け市場の急成長に乗り、多くの新興企業がビジネスを拡大しました。しかし競争は激しく好業績を維持するのは簡単ではありません。

 例えばガンホー・オンライン・エンターテイメントは「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の大ヒットで、13年12月期の純利益が前期の7倍近くになりました。しかし、パズドラを上回るヒット作には恵まれず、近年は減益基調です。

 一方、昨年9月の東京ゲームショウでは、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の最新技術を応用した体感型ゲームが多数出展され、注目を集めました。画期的なゲーム機が開発されれば、専用端末向け市場が再び脚光を浴びるとの指摘もあります。

 スマホ向けは今後も伸びるとの見方が大勢ですが、専用端末向けが盛り返し、市場の奪い合いになるかもしれません。変化が激しく先行きが不透明な経営環境を生き残るには、消費者ニーズをいかにつかむかが重要と言えそうです。

2017/3/22
 

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