連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

もの知り投資学

  • 印刷
拡大

 金や原油、コメなど私たちになじみの深い商品に投資するのが商品先物取引です。将来の値動きを予想し、仮に値上がりすると思えば、その商品を買っておいて、高くなってから売れば、差額がもうけになります。ただ投入金額を超す損をすることもあるので、利用は慎重に判断しましょう。

 国内の商品先物市場には東京商品取引所と大阪堂島商品取引所があります。東京は金や白金、原油、ガソリンなど、大阪はコメや冷凍エビなどをそれぞれ扱っています。

 取引を始める際には、これらを扱っている商品先物会社や一部の証券会社に口座を開きます。今はパソコンやスマートフォンで取引できる会社も多いようです。

 商品先物は「証拠金」という担保を業者に預ければ、最大でその数十倍の取引ができます。

 例えば金の場合、取引は1キログラム単位です。市場価格が今1グラム=4500円とすると、売買は1キロ=450万円単位です。これだけのお金を用意するのは大変かもしれませんが、最低必要な証拠金額は11万4千円(4月1日現在)です。

 つまり預けたお金の約40倍の取引が可能です。当然、損失が大きくなる恐れがあります。このため業者は投資家の予想の失敗も想定して、あらかじめ多めの金額を預けるよう求める例が目立ちます。証拠金額は原則月2回見直します。

 現在の商品先物には、取引の決済を終えなければいけない期限があります。実際には期限前に決済して利益や損失を確定してしまうケースが多いのですが、期限が到来してから代金を支払って商品の現物を受け取る方法もあります。

 東京商品取引所では近く、金の「限日取引」が始まります。これは決済期限がない取引です。

 商品先物は悪質な業者による強引な勧誘が深刻な社会問題になり、規制が強化されました。政府は最近、規制緩和へかじを切りなおしましたが、リスクの高い取引に変わりはありません。

2015/4/15
 

天気(9月6日)

  • 33℃
  • 25℃
  • 10%

  • 34℃
  • 22℃
  • 10%

  • 35℃
  • 25℃
  • 10%

  • 36℃
  • 23℃
  • 10%

お知らせ