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もの知り投資学

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 2015年は、日本郵政と傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の計3社が東京証券取引所に株式を上場して、話題になりました。新規上場の数や大型上場の有無は株式市場の地合いを知る材料となります。では、どんな企業が上場を認められるのか概観しましょう。

 上場のために企業が最低限満たす必要のある条件が上場審査基準です。例えば、東証には市場1部と2部、新興市場のジャスダックとマザーズなどがあり、それぞれ基準が設定されています。

 東証1部に直接、上場しようとする企業の場合は、発行済み株式の数に株価を掛けた時価総額が上場時に250億円以上見込まれることが条件となります。さらに株主数が2200人以上となることも必要です。

 1部、2部共通の条件ですが、直前の期末からさかのぼって2年間、有価証券報告書などに虚偽記載がないことも求められます。15年は東芝の不正会計問題がニュースになりました。こうした規定は投資家が思わぬ損失を被る恐れを減らすのが狙いです。

 新興市場はどうでしょう。マザーズ、ジャスダックとも上場時に株主数が200人以上となる必要があります。マザーズは上場時の時価総額(見込み)10億円以上が条件です。ジャスダックは、市場2部などにもある上場時に流通が見込める株式時価総額の項目で、5億円以上という条件などがあります。

 このように、新興市場は上場のハードルが低めになっています。企業が株式上場で成長のための資金を調達しやすいように配慮しているのです。

 取引所は上場を望む企業の審査をします。安定的に収益を上げられる経営基盤があるか、乱脈経営を防ぐ適切な内部管理体制があるか、などの点をチェックします。企業のことを詳しく知るため社長面談も実施します。15年は国内の株式市場に約100社が上場しました。上場数は市場が活況の時に多くなる傾向があります。

2016/1/6
 

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