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もの知り投資学

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 多くの企業は決算発表に合わせて売上高や利益の先行きの見通しも公表します。これが業績予想です。投資家は実績よりも将来の業績を重視する傾向があるので、関心を集めます。

 公表される予想は事業年度の中間時点と、年度末の数値が一般的です。決算発表のタイミングごとに最新の状況が反映され、修正は珍しくありません。

 また所定の基準に該当すると決算発表の時期とは関係なく、直ちに修正が求められます。従前の予想と比べ売上高が10%以上変わる場合や、営業利益、経常利益、純利益のいずれかが、30%以上変化する場合です。

 投資家が予想もしないタイミングで修正されたり、修正幅が大きかったりしたときには、株価が大きく動きがちです。

 最近の修正例を見てみましょう。ホンダは7月に2014年度の年間の売上高や利益(いずれも連結)の予想を引き上げました。例えば、営業利益の見込みはそれまでの予想より100億円(1.3%)多い7700億円に変更されました。

 修正幅はさほど大きくありませんが、ハイブリッド車(HV)のリコール問題による打撃が心配されていた時で、翌日にホンダ株は3.1%上昇しました。

 決算発表前に業績予想を修正したのは牛丼チェーン、すき家を展開するゼンショーホールディングスです。すき家で人手不足による一時休業が相次いだことなどから14年度の中間時点と年度末の予想を引き下げました。年間の純損益はそれまでの41億円の黒字予想から13億円の赤字になる見通しとなり、翌日の同社株は6.9%下がりました。

 ことしは業績予想の取り消しという珍しい事例もありました。仕入れ先の企業による期限切れ食肉の使用問題が表面化した日本マクドナルドホールディングスです。問題で受ける悪影響の大きさが判断できない事態を背景に同社の株価は下落基調が続いています。

2014/9/10
 

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