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もの知り投資学

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 株式公開買い付け(TOB)という言葉を耳にしたことがありますか。数年前、当時のフジテレビジョンがTOBでニッポン放送を完全子会社化しようとした際、ライブドアとの買収合戦に発展したので、覚えている人も少なくないでしょう。

 TOBとは「この会社の株を買います」と宣言して、取引所外で対象となる会社の株を買い集めることです。実施に際しては、買う側が買い付けを実施する期間や、買い取り予定株数、買い取り価格などを公表します。企業を買収したり、グループの会社を吸収したりするときに使われることが多いようです。

 買い取り価格は、市場での価格より高めに設定されることが多いので、市場で売るよりTOBに応じた方が有利という例が多いようです。高めの価格設定が、市場の株価も押し上げる傾向があります。

 取引所でたくさんの株を買おうとすると株価がどんどん上昇することも想定されますが、TOBは最初に価格が決まっているので、買う側には、必要な資金が事前に分かる利点があります。

 TOBは取扱証券会社が案件ごとに決まっていて、自分が取引している証券会社と異なる場合には、その会社で口座を開く必要があります。面倒なので、市場での価格上昇を期待する投資家が多いようです。

 買い付け期間が終わると、買い取った株が予定数に達したかどうか発表されます。達していたらTOBは成功で、株主に株の代金が払われます。予定数に届かない場合は失敗で、株は買い取ってもらえません。

 TOBに応じる株主がたくさんいる場合にも、予定した株数を上回り、株を売ることができないケースが出てきます。

 TOBには対象企業が賛成する友好的TOBと相手方が望まない敵対的TOBがあります。敵対的TOBの場合には阻止するために、いろいろな対策が講じられ、市場を巻き込んで混乱が広がることがあるようです。

2014/9/24
 

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