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もの知り投資学

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 株式や為替相場は、各国の景気動向などを反映した経済指標をにらんで動きます。そして世界の投資家の注目度が急速に高まっているのが中国の指標です。

 中国には、国家統計局という官庁があります。多くのデータを集めて国内総生産(GDP)をはじめとする各種指標を発表しています。

 GDPは対象期間が終わると、半月から20日ほどで発表されます。これは他の国よりかなり早いと言えます。日本や米国などでは伸び率が主に前期比で示されるのに対し、中国は前年同期比なので注意が必要です。

 統計局はほかに消費者物価指数や工業生産、小売売上高、主要都市の住宅価格といったデータを毎月公表しています。

 中国の貿易統計を発表するのは税関総署です。輸入の減少は、ほかの国からの中国向け輸出が減ったことを意味するので、日本などの景気に悪影響を及ぼします。

 購買担当者指数(PMI)も市場関係者の関心が高い指標です。中国の経済メディア「財新」などが公表するデータのほか、国家統計局と中国物流購買連合会が共同でまとめているものがあります。

 いずれのPMIも製造業分と非製造業分を発表していますが、より注目度が高いのは英調査会社マークイットが調べ、財新とともに毎月下旬に発表する製造業のPMIです。

 中国の月次統計の中でも速報性が高いことや、「世界の工場」である中国の製造業の動向は世界経済に大きな影響を及ぼすことが理由です。

 中国の当局の統計は、過去に輸出金額が水増しされたこともあって、やや信頼性に欠けるという事情もあります。

 中国の李克強首相は首相就任前に、GDPより重視する指標として電力使用量、鉄道貨物輸送量、銀行融資額を挙げました。この3指標から算出される数字を「李克強指数」と呼び、中国の景気を見る際に活用している専門家もいます。

2015/8/12
 

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