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もの知り投資学

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 今回から、企業の経営状態を判断する際に欠かせない「財務諸表」を4回にわたって見ていきます。財務諸表は、企業が決算のためにまとめる書類で「貸借対照表」と「損益計算書」、「キャッシュフロー計算書」が特に注目されます。

 まず貸借対照表です。

 貸借対照表は大まかに言って、企業がどのようにどれだけのお金を調達し、どのように使っているかという「財政状態」を示す計算書です。

 企業は販売用の商品、建物など(資産)を保有しています。そして、これらは株主が出したお金(資本金)や銀行に借りたお金(借入金)などが元になっています。

 貸借対照表には、こうした項目の金額が書かれていて、しっかり読むと、企業が将来も事業を続けていけるのか、倒産する恐れが高いのかといった経営の「健全性」の判断に役立つのです。

 貸借対照表の左側は「資産の部」と呼ばれ、現金や土地・建物、有価証券といった資産に関して記載されています。

 一方、資産を持つためにどんな資金調達をしたのかを表すのが表の右側で、「負債の部」と「純資産の部」に分かれています。取りあえず、負債は銀行の融資や社債といった返済の義務のあるお金で、純資産は返済義務のないお金と考えれば、分かりやすいでしょう。

 純資産は自己資本とも呼ばれ、資本金が代表格です。

 一般に企業が倒産するのは負債を返せなくなったときです。そのため、資金調達で純資産の比重が高いほど健全だとみなされます。健全性の判断に用いられるのが自己資本比率で負債と純資産の合計に占める純資産の割合を百分率で示します。

 今は金利が低いので、借入金などの有利子負債が少々多くてもあまり気になりません。しかし、金利が高くなると負担が重くなり経営を圧迫することになりかねません。有利子負債が多いというだけで不健全な会社とは言えませんが、注意したい数字の一つです。

2016/1/13
 

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