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もの知り投資学

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 今回は、内閣府が毎月発表している景気ウオッチャー調査と消費動向調査を取り上げます。どちらも一般の人を対象にした景気に対する意識調査で、景気の動きを敏感に捉える統計として注目されています。

 まず景気ウオッチャー調査から見てみましょう。地域ごとの景気動向が迅速に把握でき、調査回答者の生の声も分かるのが、この統計の特徴です。毎月25日から月末まで調査し、翌月の6営業日目に公表します。

 北海道から沖縄までの11地域で、スーパーの店長、タクシーの運転手など、景気を敏感に感じられる職にある2050人を対象に調査を行います。肌感覚の景気の現状や見通しを報告してもらうことから、街角調査とも呼ばれています。

 回答は指数化し、50が横ばい、50を超えれば改善を表します。回答者が記した判断理由は地域と職業も合わせて公表されるため、数字だけでは分からない地域の実情を把握することができます。

 消費動向調査は、消費者の意識や物価見通しなどを調べ、家計の消費が増えるかを予測することができる統計です。毎月15日時点の回答を翌月上旬に公表します。

 外国人や学生などを除いた全国世帯から抽出された8400世帯を対象に実施します。今後半年間の暮らし向きや、収入の増え方、雇用環境、趣味やレジャーなどの支出予定などを尋ね、結果を指数で表します。景気ウオッチャー調査同様、50が横ばいです。

 世帯別、性別、年齢別、収入別などの集計もあり、消費者像を描きやすいのが特徴です。家計の消費行動は景気に大きな影響を与えますから、政府が経済動向を分析する報告書などでも利用されています。

 株価は景気の動きよりも先行して動くと言われています。これらの統計の特徴を理解して上手に利用すれば、投資のチャンスをつかむことができるかもしれません。

2016/8/17
 

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