連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

記事特集

  • 印刷

 阪神・淡路大震災の被災者に国や自治体が貸し付けた「災害援護資金」の返済免除要件の拡大を受け、神戸市が少額返済者4413人を対象に始めた資力調査で、7月末までに判定した1075人全員を「返済の見込みなし」と決めたことが分かった。うち319人は保証人の破産などが既に確認され、免除が内定。残る756人についても6日から保証人の調査に移り、返済できないと判断した場合は免除とする。(小川 晶)

 災害援護資金の返済免除対象は「借り主が死亡または重度障害で、連帯保証人も返済できない場合」に限られていた。兵庫県や神戸市の要望を受け、内閣府は4月、月額千円ずつなどの返済を続ける少額返済者も自治体の判断で対象に加えられるとの通知を出し、同市は借り主と保証人の双方が返済できない状態にある場合に免除する方針を決めた。

 少額返済者4413人の返済を5月分からいったん停止し、県が示した判定式や個別の聞き取りなどによる資力調査を段階的に開始。最初の区切りの7月末までに判定した1075人全員を「返済の見込みなし」とした。

 7月末時点で免除が内定した319人に加え、残る756人のうち、保証人の資力調査で返せると判断した場合も、借り主本人は所得の急増などを除いて支払いの全額猶予が続くため、実質的な免除となる可能性が高い。

 同市の少額返済者の平均年齢は64歳で、年間所得は90万円程度。完済まで平均55年かかるといい、担当者は「自力で返した人との公平性も考慮したが、どうしても払い切れていない被災者の立場を最大限踏まえて判定した」と話す。今後、未判定の少額返済者約3300人についても調査を進め、来年3月までに終える予定という。

 災害援護資金の未返済が残る他の県内各市も、内閣府の判断を基に少額返済者への対応を検討しており、尼崎市などは月ごとの返済の中で個別に免除するかどうかを判定している。

 〈災害援護資金〉

 災害弔慰金法に基づき、全半壊世帯などに上限350万円を貸す制度。原資は国が3分の2、都道府県か政令市が残りを負担し、市町村が貸し付ける。返済期限は10年。阪神・淡路大震災では未返済が多額に上り、政府は支払期限の延長を続けている。兵庫県内11市に残る災害援護資金の未返済額(3月末時点)は約149億7千万円。神戸市は約96億9千万円で、少額返済者が約65億8千万円を占める。

2015/8/6

天気(6月18日)

  • 27℃
  • 19℃
  • 10%

  • 29℃
  • 14℃
  • 30%

  • 29℃
  • 18℃
  • 10%

  • 29℃
  • 17℃
  • 10%

お知らせ