連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

記事特集

  • 印刷
「神戸の壁」をテーマにした絵本「神戸のかべのものがたり」=いずれも北淡震災記念公園
拡大
「神戸の壁」をテーマにした絵本「神戸のかべのものがたり」=いずれも北淡震災記念公園
保存・移設までの経緯などが絵本に描かれた「神戸の壁」
拡大
保存・移設までの経緯などが絵本に描かれた「神戸の壁」

 【京都の作家、淡路で原画展も】

 阪神・淡路大震災で焼け残った神戸市長田区の防火壁「神戸の壁」をテーマにした絵本「神戸のかべのものがたり」が刊行された。作者は京都府向日市の上野園代さん。被災経験はないものの、震災20年の節目に「地震を語り継ぎながら、絵本で未来に生かすことができれば」と訴える。

 上野さんが壁の存在を知ったのは1999年。1月17日の鎮魂のつどいを、地元の京都新聞が紹介していた。すぐに長田へ足を運び目にした“生き証人”の姿。「堂々と立つ壁に不思議なパワーを感じた」と振り返る。

 日本画をたしなみ、大好きなコスモスを20年以上描いてきた。後に壁のそばでコスモスを育てていた人がいたこと知り「花に導かれた」と感じたという。

 これまでも「神戸の壁」をテーマにした日本画の作品展を開いてきたが、集まるのは関係者や友人が大半。「神戸でも壁を知らない世代が増えている。もっと一般の人に発信したい」と昨年、京都嵯峨芸術大(京都市)で社会人向けの絵本講座を受け、約1年で完成させた。

 絵本では、保存・移設までの経緯や震災の語り部としての使命を果たす壁の歴史が、子ども向けの丁寧な文章でつづられる。終盤には、先人たちが残した教訓を生かせているか、と問いかける。上野さんは「未来を、地球を守るため、大自然の恵みに畏敬の念を持ち、共生していかなければ」と力を込める。

 A4判32ページ。千円。

 壁を保存・展示する淡路市小倉の北淡震災記念公園では11月16日まで、絵本の出版を記念した原画展が開かれている。絵本の購入も可能。午前9時~午後5時。入館料大人700円、中高生300円、小学生250円。

 同公園TEL0799・82・3020(長江優咲)

 【神戸の壁】

 1927年に神戸市長田区の市場の防火壁として建造された。高さ約7メートル、幅約14メートル。神戸大空襲や阪神・淡路大震災を耐え抜いた。市街地整備のため99年に旧津名町(現淡路市)のしづかホール敷地内に移設。2009年、北淡震災記念公園(同市)へと移された。震災後、市民団体「リメンバー神戸プロジェクト」(三原泰治代表)が壁の保存や継承に取り組んできた。

2015/10/22

天気(11月20日)

  • 14℃
  • ---℃
  • 20%

  • 11℃
  • ---℃
  • 60%

  • 14℃
  • ---℃
  • 10%

  • 13℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ