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2009年に出版された城島充さん著「にいちゃんのランドセル」。表紙は凜君
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2009年に出版された城島充さん著「にいちゃんのランドセル」。表紙は凜君
兄弟2人が使ったランドセルを手に語り合う米津勝之さん(右)、城島充さん(中央)、松本俊明さん(左)=芦屋市精道町
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兄弟2人が使ったランドセルを手に語り合う米津勝之さん(右)、城島充さん(中央)、松本俊明さん(左)=芦屋市精道町

 阪神・淡路大震災で7歳と5歳の子を亡くした米津勝之さん(55)=兵庫県芦屋市浜芦屋町=一家の歩みをつづった物語「にいちゃんのランドセル」をもとに、音楽プロデューサーの松本俊明さんが同名の歌を作詞作曲した。被災地でも薄れていくあの日の記憶。亡くなった人とともに歩んだ日々を、そして命ある喜びを歌詞に託した。昨秋から試作曲がラジオで流れ、年内にもCDで発売される予定だ。(阿部江利)

 米津さん一家4人が暮らしていた芦屋市津知町のアパートは震災で全壊。小学1年の長男漢之(くにゆき)君=当時(7)=と幼稚園児の長女深理(みり)ちゃん=当時(5)=が犠牲になった。地震の2年後、米津さん夫婦は次女英(はんな)さん(18)に恵まれ、5年後には次男凜(りん)君(13)が誕生した。

 「にいちゃんのランドセル」は、漢之君が10カ月しか使えなかったランドセルを凜君が使い、命をつないでいく物語。ノンフィクション作家の城島充さん(49)がまとめ、2009年に出版された。

 松本さんは歌手MISIAさんとの活動などで知られる。朝日放送のラジオ番組「堀江政生のほりナビ!!」(火~金曜午後7~9時50分)で司会を務める同局アナウンサー堀江政生さん(52)が番組を通し、松本さんと城島さんを引き合わせた。物語を読み、心動かされた松本さんが詞と曲を作り、歌手の歌う試作曲を同番組で流すようになった。

 もうここにいない君が でもここにいる君が つなげてゆく思いがたくさんあるんだ

 生きてゆくことは辛(つら)いけれど 生きてゆくかぎり 喜びはめぐってくる

 「自分は震災の非体験者だが、歌を通して語り手になれる」と松本さん。歌を通じて子どもたちが震災を語り継いでほしい、との願いを込めた。

 そのとき確かに 君が生きていたこと ありがとう

 

 震災発生からもうすぐ21年。米津さんは「『生きていたこと ありがとう』など短いがぐっと来るフレーズがある。歌の持つ力を感じさせられた」と話している。

2016/1/5

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