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大川さんが救出されるシーンを描いた紙芝居
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大川さんが救出されるシーンを描いた紙芝居
平木小の児童を前に命の大切さを語る大川瞳さん(左)と大川さんの長男を抱く米光智恵さん=西宮市平木町
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平木小の児童を前に命の大切さを語る大川瞳さん(左)と大川さんの長男を抱く米光智恵さん=西宮市平木町

 小学3年生の時に阪神・淡路大震災を経験した兵庫県西宮市の元教諭米光智恵さん(30)が、震災時の様子をまとめた紙芝居を今年も、母校の平木小学校(平木町)で披露した。2009年から、この時期に同校で紙芝居を続ける米光さん。今年は倒壊した家に挟まれて重傷を負った紙芝居の一シーンに登場する大阪市の主婦、大川瞳さん(28)も来校し、児童たちの前で当時の体験を語った。(吹田 仲)

 21年前、米光さんの自宅アパートは倒壊。タンスの下敷きになっているところを母に助け出された。ふさぎ込んでいたが、被災児童を励ます企画で訪れた旧ユーゴスラビア(現セルビア)で、内戦下で子どもたちが描く絵を見て励まされた。

 短大で美術を専攻し、小学校の図工教諭に。06年、母校へ赴任した。3年目の09年、絵の力を生かして当時の様子を伝えようと紙芝居を制作した。

 被災時に見た真っ赤に燃える街。避難所で5、6人の友達とカップラーメンを分け合ったこと。同小で2人の児童が亡くなったことなどを描いた。結婚して退職後も、1月17日が近づくと母校などで紙芝居を読んでいる。

 その1ページに、倒壊した家に1日間閉じ込められ、両足を負傷した小学2年生の少女が登場する。米光さんの1年後輩の大川さんだ。救出された後、約1年間入院。当初は足の感覚が無く、切断の危険もあったが、祖母がずっとカイロで温めてくれたおかげもあり、感覚が戻った。

 5年生の時に手術。リハビリで何とか歩けるようになったものの、傷は残り、大人になるまでコンプレックスを抱えていたという。昨年秋にSNSで米光さんと出会い、今年初めて同校を訪れた。

 体育館に集まった全校児童の前で、米光さんが紙芝居を披露した後、大川さんが「リアルに感じられないかもしれないが、生きていること、友達と遊べることは当たり前じゃない。感謝してほしい」と語った。一緒に連れてきた2歳の長男を紹介し「いつか子どもにも体験を伝えたい。皆さんも震災があったことを覚えていてください。忘れることは、亡くなった人の気持ちを忘れることだから」と呼び掛けた。

 米光さんは「子どもたちに紙芝居とともに、大川さんの生の声を聞いてもらえてよかった」と話した。

2016/1/17

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