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手記「希望ふたたび」を手にする加藤りつこさん。交流する広島県の中学生、高校生とともに東遊園地を訪れた=20日午後、神戸市中央区加納町6
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手記「希望ふたたび」を手にする加藤りつこさん。交流する広島県の中学生、高校生とともに東遊園地を訪れた=20日午後、神戸市中央区加納町6

 阪神・淡路大震災で神戸大2年だった長男貴光さん=当時(21)=を亡くした広島市の加藤りつこさん(67)が20日、この日出版された自らの手記を手に神戸・東遊園地を訪れた。貴光さんが残した一通の手紙から大勢の支援者や若者らと出会い、再び見いだせた生きる希望-。貴光さんの名前が刻まれた「慰霊と復興のモニュメント」に、手記に込めた思いを報告した。(阿部江利)

 貴光さんはあの日、下宿先の西宮市内のマンションが倒壊し、圧死した。大学入学前、加藤さんへの感謝を「親愛なる母上様」と題してつづった手紙が形見になった。

 一人息子を亡くして生きる希望を失った加藤さんだったが、この手紙に曲を付けた音楽家らとの出会いを機に、学校などで体験を語り始めた。2012年、講演に訪れた広島県福山市の盈進(えいしん)中・高との交流が始まり、生徒から「りつこお母さん」と慕われるように。生徒らの存在も励みになり、思いを手記にまとめることを決めた。

 「希望ふたたび」と名付けた手記は、幼い貴光さんとの思い出から始まる。手紙をポケットにこっそり入れて渡してくれた場面、そして死別。遺骨を抱いて泣き続けた日々が、手紙の報道や貴光さんの友人らとの出会いで次第に変化していく様子を描いた。

 貴光さんの誕生日でもある20日、加藤さんは同校の生徒ら約30人と一緒に神戸を訪れた。生徒に囲まれ、「息子の無念や私の苦しみを『聞かせて』と求めてくれる人と出会い、支えてもらった。多くの人に手記を読んでもらい、どう生きるか考えるきっかけにしてもらえれば」と話した。

 手記は税込み1620円。購入申し込みは「広島と福島を結ぶ会」のホームページから。

2015/12/21

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