連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

記事特集

  • 印刷
防災や災害について記述が増えた中学校の教科書
拡大
防災や災害について記述が増えた中学校の教科書

 2016年度から使われる中学校の教科書で、防災や災害についての記述が大幅に増えていることが、兵庫県教育委員会の調査で分かった。阪神・淡路大震災以降の兵庫の取り組みなどを記載。小中学校での「防災」必修化の議論がある中、各教科で防災の視点を取り入れた授業が期待される。

 中学校の場合、原則4年に1回、各市町教委がどの教科書を使うか検討、採択する。今年は採択の年にあたり、8月末までに来年度から使う教科書を選ぶ。

 県教委は今回初めて、採択対象となるすべての教科書について、防災や災害の記述がどれだけあるか調べた。結果、理科や歴史、地理では全社が記述していたほか、英語でも6社中5社が、数学でも7社中6社が取り入れていた。

 現在22市町で使われる帝国書院の地理の教科書は「日本のさまざまな自然災害」との項目が2ページから6ページに増加。「災害は各地方によって特色や対策が異なる」(同社)として、水害、地震など各地域ごとの災害の特徴も記した。

 39市町で利用されている啓林館の3年理科では防災・災害関連が10ページから18ページになり、揺れの研究に利用される三木市の実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)にも新たに触れた。15市町が利用する東京書籍の保健体育でも4ページから9ページに増え、兵庫県の教職員でつくる震災・学校支援チーム「EARTH(アース)」も紹介している。

 ほか、数学では緊急地震速報の仕組み、英語では神戸の中学生による震災のスピーチ、美術では神戸ルミナリエなどが入り、すべての教科で最低1社が防災の視点を取り入れていた。

 背景には、東日本大震災以降、防災への関心が高まったことなどがあるとみられ、兵庫県教委は「防災は兵庫の教育現場で取り組むべき大きなテーマ。教科書の記述が増えることは大きい」と話す。(高田康夫)

2015/8/18
 

天気(9月7日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 20%

  • 37℃
  • ---℃
  • 40%

  • 35℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ