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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田優太郎被告(28)の裁判員裁判第17回公判が14日、神戸地裁であった。2008年に尼崎市のマンションのベランダ物置に監禁され、死亡したとされる仲島茉莉子さん=死亡時(26)=に対する殺人、監禁事件、安藤みつゑさん=同(67)=に対する監禁事件の審理があり、証人として茉莉子さんの夫康司被告(45)が出廷した。

 康司被告と検察官の主なやり取りは次の通り。

 -茉莉子さんは08年12月上旬に亡くなったが、どこで。

 「マンションのベランダの物置の中で」

 -どうして。

 「(角田)美代子(元被告)に入れられていた。虐待されて亡くなった」

 -いつから入れられていた。

 「7月ごろ」

 -茉莉子さんは1人で入っていた?

 「僕と一緒に」

 -どうして。

 「一緒に6月初めに東京や僕の実家がある沖縄へ逃げたから。それまで食事制限や睡眠制限、排せつ制限、殴る蹴るなどの虐待を受けていて、嫌になって2人で逃げた」

 -でも見つかった。

 「僕の兄が美代子に尼崎まで呼びつけられて、(2人を)かくまっていることを言ってしまった」

 -美代子元被告は沖縄であなた方を見つけ、どうした。

 「怒ってた。僕の方に走ってきて『返せ』と僕に貸していた杖を取り上げた。茉莉子には服をまくし上げてブラジャーを引きちぎった」

 -どこで。

 「コンビニ。友人宅近くの」

 -回りは知らない人もいた。

 「たくさんいたけど、そんなことは関係なしに」

 -7月6日ごろに連れ戻され、2人で物置に入れられた。物置では自由にしてられた?

 「正座させられた」

 -他の人はどうやって物置の中を確認していた。

 「僕らが入ってから1週間ぐらいで、監視カメラが付けられた」

 -部屋のモニターで見ることができた。

 「はい。物置は外から鍵もついていた」

 -あなたは物置から出されたり、入れられたりしていた。茉莉子さんは。

 「(亡くなるまで)出ることはなかった」

 -全く外出することはなかった。

 「そうではない。角田家はパチンコが好きで、パチンコのいい台を取るため、整理券取りに並ばせていた。あとは逃げられないように免許証を返納に行ってたし、カードや携帯電話を契約するときも外に出ていた」

 -なぜ免許証を返納させるのか。

 「茉莉子が逃げたときに、仕事を探したり、アパートを借りたりするのに、免許証が身分証になるから。それをできなくするため」

 -カードや携帯は。

 「支払いを滞納させる。そうすれば逃げた後も契約できない」

 -安藤さんはいつ、どこで亡くなった。

 「11月10日ごろに物置で。入れられてから3~4日後だった」

 -どうして物置に。

 「瑠衣(被告)と優太郎(被告)の子どもに手を上げたからと聞いた」

 -亡くなったのはどうやって気付いた。

 「外出先から帰ってきて、美代子に(物置に)連れて行かれて、直接見た。正座で、うつぶせというか、前のめりになっていた。びっくりした」

 -どう思った。

 「美代子に逆らったら、こうなるっていうことをあらためて認識した」

 -そのとき茉莉子さんは。

 「物置にいて、顔はどす黒かった。首筋や顔の輪郭を見て一目でやせていると分かった」

2015/1/14
 

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