連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

尼崎連続変死事件公判

  • 印刷

 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理のいとこ、李正則被告(41)に対する裁判員裁判第4回公判が26日、神戸地裁で開かれた。2005年7月に沖縄の崖から転落死した角田久芳さん=死亡時(51)=の事件で、被告人質問があった。弁護側との主なやりとりは次の通り。

 -元被告と最初に出会ったのは。

 「02年4月ごろだと思います。私の義理の父から、昔の友達の(内縁の)奥さんだと紹介されました」

 -どうしてあなたは元被告と会うことになったのか。

 「義理の父が美代子らに私の話をしたことで存在を知り、会いたいと言われたようです」

 -あなたの義理の父と元被告の関係は。

 「義理の父に借金があって、美代子が取り立ての人との窓口になってくれていました。『借金の話をしてんのに知らん顔するんか、あんたも手伝え』と美代子に呼び出されました」

 -呼び出される頻度は。

 「週に2、3回。当時は、嫁と子どもがいまして、仕事をしないといけないので、行けないと断ってもいました」

 -許してくれた?

 「最初は優しかったんですが、次第に怒られるようになって、仕事に行けないように、義理の父や角田家のメンバーが家に怒鳴りに来るようになりました」

 -そのことについてどう思った?

 「美代子が来たら、日付が変わる朝までいるので仕事も行けず、嫁も来られると困ると言いだして、これは(角田家に)行くしかないと」

 -行く頻度はどれくらい?

 「最初は仕事があると言って帰ることもできてたんですけど、出たり入ったりするなと言われて、そのうち帰りたいと言うと脅されました」

 -どんな脅し?

 「暴力団の組長をあだ名で呼んで、知り合いなんだ、と。はじめは信じてなかったんですけど、(次男の)優太郎(受刑者)は組長の子なんだと言われて、『本当かな』と思うようになりました。『逆らうんやったらお前ら一族ただではおかんぞ』と脅されました」

 -暴力団とのつながりは真実だと思ってた?

 「ずっと思ってました。逮捕されてからも信じていて、刑事さんに『うそやろ』と言われても、(角田家の)全員そう言ってるからみんなに聞いてくれと言いました。ほかのメンバーがうそだと言っているのが分かって驚きました」

 -脅されてから自宅に戻らなくなった。

 「そうです」

 -元被告の義理の長男健太郎被告や、優太郎受刑者とあなたとでは上下関係があった?

 「健太郎は長男だから『アニキ』、優太郎は美代子の子どもだから『カシラ』と呼べと言われました。私は2人のガード役として、2人に危害が及ぶようなことがあったら『命出せ』と。『この家は命かけて生きていくとこやぞ』と言われてました」

【特集】尼崎連続変死事件公判

2015/8/26
 

天気(9月8日)

  • 33℃
  • 28℃
  • 40%

  • 33℃
  • 25℃
  • 50%

  • 34℃
  • 28℃
  • 20%

  • 34℃
  • 27℃
  • 40%

お知らせ