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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理の娘、瑠衣被告(30)に対する裁判員裁判の判決が12日、神戸地裁で言い渡される。一連の事件の一審では最後の判決。元被告に心酔し、各犯罪に積極的に関わったとされるが、逮捕後には元被告の意に反し、事件だけでなく元被告の性格や思考も詳細に述べてきた。瑠衣被告が果たした役割をどう判断するか、注目が集まる。

 一連の事件では、元被告の親族6被告の一審が終わり、うち2被告が控訴している。瑠衣被告は五つの事件で3件の殺人、死体遺棄や監禁罪など計九つの罪に問われている。検察側は有期刑上限の懲役30年を求刑、弁護側は懲役15年を主張している。

 「元被告を良き理解者として心酔していた」。検察側は元被告と瑠衣被告の関係をそう指摘。瑠衣被告も元被告について「自分のお母さんのように慕っていた」と供述した。他の被告が「理不尽」と強調した元被告の言動にも「元被告が怒る理由は一理あると思った」などと述べ、自身は謝るタイミングや好かれる発言などを心得ていたとも話した。

 一方、瑠衣被告の心理鑑定をした立正大の西田公昭教授は、その従順さを「マインドコントロール下にあった」と指摘。虐待が日常的に行われる異常な生活を「戦時下での監禁と同じ状況」とし、「(角田家の)非常識な世界観を自然に受容した」と分析した。

 逮捕後は、他の被告の裁判でもたびたび検察側証人として出廷。自身の裁判では「(元被告の影響から)抜け切れていないかもしれない」と戸惑いを見せる場面もあったが、検察側も「事件全体の解明に多大な協力をした」と述べた。

2016/2/11
 

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