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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、2件の殺人罪などに問われた仲島康司被告(45)の裁判員裁判第3回公判が4日、神戸地裁で開かれた。マンションベランダの物置で亡くなった妻の茉莉子さん=死亡時(26)=に対する監禁・殺人罪と、安藤みつゑさん=同(67)=に対する監禁罪の審理があった。証人として、茉莉子さんの妹、角田瑠衣被告(29)が出廷した。

 検察官と瑠衣被告の主なやり取りは次の通り。

 -あなたと姉の茉莉子さんは角田美代子元被告らと同居したが、茉莉子さんは逃げた。

 「姉への虐待がひどかったからです。美代子が殴ったり、たたいたりして、私も加わった。バーナーで髪の毛を燃やしたり、タバコの火を押し付けたり、裸でベランダに立たせたり。特に姉が何かをしたわけではなく、美代子は性格が気に入らなかったんです」

 -康司被告も角田家と生活するようになった。きっかけは。

 「(逃亡して)東京にいた橋本次郎さんを連れ戻しに行くと、居候していたのが康司(仲島被告)だった」

 -仲島被告に対する元被告の印象は。

 「気に入っていた。美代子が好きな沖縄出身だったことや(転落死した)角田久芳さんと同じ誕生日だったことなどが理由です」

 -元被告は数字の語呂合わせが好きで、自殺した日も12年12月12日。やはりそういう日を選んでいた?

 「そうです」

 -お金の面で元被告は仲島被告の面倒を見た。

 「借金のことを聞き出して返していた。『10万円貸しといてやる』と言って、現金を強引に受け取らせていたこともあった」

 -仲島被告も一緒に住むことになった。

 「最初は断っていたが、押し切られた」

 -茉莉子さんが連れ戻された後、仲島被告と結婚させた。

 「美代子が康司を気に入っていて、自分とつながりが欲しかったんだと思う」

 -同居生活には元被告と血縁関係のない人が多い。経済的なメリットもないのになぜ。

 「気に入った人は面倒を見てあげたいという気持ちになるようです。逆に嫌いな人も、自分の手元を離れて自由に暮らしているのは気に障って仕方がない。何とか支配下に置きたいので、好きな人でも嫌いな人でも放さないようになっていた」

 -元被告にとっての理想の家族像は。

 「美代子を慕って、頼りにして、何があっても付いてくるという態度を示せること。あと、家族同士のつながりや絆を大事にして家族を一番に考えること。美代子自身が角田家を他の家族よりもワンランク上に置きたいと考えていて、ぜいたくな生活をしていたのも、そのためです」

【特集】尼崎連続変死事件公判

2015/2/4
 

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