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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の親族3人に対する裁判員裁判が30日、神戸地裁であった。2008年12月に亡くなった仲島茉莉子さん=死亡時(26)=の父親が、被害者参加制度を利用して出廷し、意見陳述した。

 検察官との主なやりとりは次の通り。

 -茉莉子さんに関して、もっとも悲しさを感じた時は。

 「(葬儀の時)遺体が全部そろっていなくて、ひつぎが子ども用で…。顔がものすごく悲しそうに見えたんですね」

 -顔というのは頭蓋骨。

 「はい」

 -3人の被告は、「すべて美代子の指示」と主張しているが、何か聞きたいことはあるか。

 「美代子が(自殺して)いなくなって、残っている人たちが『美代子の指示だ』というのは当然だと思うけれど、長く一緒に生活していて、美代子の弱いところも分かっている人たち。茉莉子や被害者への行いについては、絶対に許したくないです」

 -元被告の義妹の三枝子被告も、元被告の指示だと言うが。

 「美代子は分からない点がすごくありました。普通じゃ考えられない残忍さを持っていた一方で、すごい優しさを見せる。両極端があって、どこに本当のところがあるのか分からなかったが、そのことを分かっていたのが三枝子だと思う」

 -元被告の内縁の夫鄭頼太郎被告に言いたいことは。

 「車の運転など、美代子が移動する時はいつも一緒だし、美代子の考えは多かれ少なかれ分かっていると思います。なんで従っていたのかが分かりません」

 -2被告の処罰について思うことは。

 「私は、兄、茉莉子、おばあちゃんが犠牲になったことを許したくない。主犯格(の元被告と)同等の刑が必要だと思います」

 -それは極刑ということ?

 「はい」

 -養子で長男の健太郎被告については。

 「角田家で起こったことについて、見て見ぬふりをすることは楽かもしれないけど、助けられなかったことについては重い刑を負うべきだと思います。助けられなかったことを反省し、どうすればよかったかをずっと考えてほしいです」

2015/7/30
 

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