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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の親族3人の裁判員裁判第15回公判が1日、神戸地裁で開かれた。2008年12月に尼崎市のマンションベランダの物置で亡くなった仲島茉莉子さん=当時(26)=に対する殺人、監禁罪などの審理があり、元被告の養子で長男、健太郎被告(33)の被告人質問があった。

 検察側との主なやりとりは次の通り。

 -茉莉子さんは08年6月に沖縄に逃げたが、元被告に見つかって連れ戻された。元被告の茉莉子さんに対する扱いは、逃亡前と変わると思っていたか。

 「ひどくなると思いました」

 -元被告は茉莉子さんに何か言ったか。

 「『死んだ方がマシな目に合わしたる』と。そこまで強い口調で言っているのは聞いたことがなかったので、かなり怒っているなと思いました」

 -実際には?

 「暴力の回数も増えたし、トイレも風呂も使わせなくなりました」

 -茉莉子さんが亡くなる直前にも暴力があった。いつごろのことか。

 「亡くなる5日ぐらい前。その後、寝たきりの状態になりました」

 -どうして寝たきりになっていると思った?

 「座る力もないんかなと」

 -茉莉子さんの死は意外だったか。

 「いや、『ついにきたか』と思いました」

 -あなたは逮捕前の任意の取り調べで、最初はそれまでに角田家であったことを否認していたが、逮捕後に認めた。きっかけは何だったのか。

 「(茉莉子さんの妹の角田)瑠衣(被告)からの手紙でした。『(元被告の義妹)三枝子(被告)おばちゃんが、今まであったことを話す大きな決断をしてくれたので、お兄ちゃんも正直に話してほしい』と」

 -そうすると、事実を認める1番の原因は何だったのか。

 「三枝子が話したことが大きかったです」

 -それはどうして?

 「三枝子が一番(美代子に)忠実だったからです」

 -例えば?

 「美代子の勘違いで(次男の)優太郎(受刑者)が怒られることがあった。勘違いしていると伝えても聞いてくれず、三枝子に相談をしたが、『お母さんの方が正しい』と美代子の肩を持ちました」

 -元被告の逮捕後にもそういったことがあったのか。

 「美代子が弁護士をつけてほしいと三枝子に伝えてきた。その時、家計が苦しかったので、家にいる人たちはそのお金を生活費に回してほしいと頼んだが、三枝子は『姉ちゃんが困ってるからそっちに回す』と言うので、ちょっと対立した。三枝子は『何かあったら自分が責任とるからいいやろ』と怒っていました」

【特集】尼崎連続変死事件公判

2015/7/1
 

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