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尼崎連続変死事件公判

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李正則被告の控訴審判決公判が開かれた大阪高裁=大阪市北区西天満2
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李正則被告の控訴審判決公判が開かれた大阪高裁=大阪市北区西天満2

 尼崎連続変死事件で、男女3人に対する殺人罪などに問われた李正則被告(42)の控訴審判決が17日、大阪高裁であった。笹野明義裁判長は一審神戸地裁の裁判員裁判の無期懲役判決を支持し、同被告の控訴を棄却した。

 控訴審では、義理のいとこで、事件の主犯とされる角田美代子元被告=自殺時(64)=との関係性や、事件への関与の程度などが争点となった。弁護側は「量刑不当」を訴え、検察側は控訴棄却を求めていた。

 笹野裁判長は判決で、一審が「元被告に匹敵する」とした李被告の役割について、「匹敵とは言えないが、元被告に次ぐ重要な役割を積極的に果たし、その手足となった」と指摘。同被告が問われた計10の罪を全て有罪とした一審判決に「誤りはない」とし、他の親族と比べて「量刑が不当に重いとは言えない」と述べた。

 李被告は黒のスーツ姿で入廷。椅子に両足を広げて座り、判決理由に聞き入った。

 殺害された仲島茉莉子さん=当時(26)=の父親(65)は、判決を受け「本来極刑でもおかしくなかった。責任の重さをかみしめ、刑に服してもらいたい」とコメントした。

 一連の事件では李被告のほか元被告の親族ら6人が起訴された。5人は懲役15~23年の判決が確定し、1人が上告している。

【尼崎連続変死事件と李正則被告】 2011年11月、尼崎市の貸倉庫でドラム缶に入った女性の遺体が見つかった。兵庫県警は角田美代子元被告=12年12月に自殺、当時(64)=の周辺で男女8人の死亡を確認。元被告の親族ら7人が殺人罪などで起訴され、義理のいとこの李被告は3件の殺人を含め五つの事件で計10の罪に問われた。15年11月の一審は全事件で元被告との共謀を認め、親族では最も重い無期懲役が言い渡された。

2017/3/17
 

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