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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理のいとこ、李正則被告(41)の裁判員裁判第13回公判が17日、神戸地裁であった。2008年に尼崎のマンションベランダ物置で亡くなった仲島茉莉子さん=死亡時(26)=と安藤みつゑさん=同(67)=の事件の審理で、被告人質問があった。

 検察官とのやりとりは次の通り。

 -茉莉子さんと安藤さんに出された食事の頻度。2008年9月中旬~11月上旬ごろは、それまでよりも食事の回数が増えて1日1回出されて、出なかった日もあった。

 「はい」

 -安藤さんが亡くなった後の同年11月中旬以降は、大体2日に1回ぐらいだった。

 「それぐらいの間隔だったと思います」

 -供述調書で「茉莉子さんに対する食事が2日に1回ぐらいなので、安藤さんもそれぐらいの頻度でしか食事が与えられないと思っていた」としている。自分の記憶にないことを供述したことはあるか。

 「おぼろげで適当なことを、『他の人がこういう風に言っているがどないや』ということを言われていたので、はっきりした記憶では答えていないと思う」

 -では、今となっておぼろげな記憶が鮮明になったのか。

 「それからいろいろ書類などを読んで思い出してきました」

 -書類とは?

 「他の被告の調書などです」

 -調書には「1日1回」とは書いていないが。

 「それを見て、自分のその時の状況を区別して、思い出してます」

 -「おぼろげな記憶」や、捜査官から他の被告の供述を当てられて答えたと。

 「はい」

 -でも、取り調べの録画を見ると、食事の回数について、あなた自身が積極的に話しているけど。

 「すみません、今ははっきり覚えてないです」

 -同じ録画で「おかずは付いたりする時と付かない時と気まぐれなんですよね」と言っている。記憶は。

 「今となっては言い切れないです」

 -あなたの今の記憶では、必ずセットでおかずが付いていると。これも取り調べの時とは記憶が違うのか。

 「はい」

 -なぜ記憶が変わったのか教えてほしい。

 「よく考えまして。取り調べでは、私の言うことはあまりまともに受け入れられてないと感じてましたので」

 -それと記憶が変わることはどう関係があるのか。

 「早く納得してもらいたいと思いまして、言ったこともあります」

 -でも、ビデオを見ると、あなたは「黙秘します」と言っている場面も多い。取調官に納得してもらえなかったら黙秘するのが作戦だったのか。

 「はじめに言いたくないところは言わなくてもいいと説明されていたので」

2015/9/17
 

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