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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義妹、角田三枝子被告(62)、内縁の夫鄭頼太郎被告(65)、養子で長男の角田健太郎被告(33)の裁判員裁判初公判が13日、神戸地裁(増田耕児裁判長)であり、3被告はそれぞれ起訴された九つの罪の大半で起訴内容を否認した。冒頭陳述で「一連の事件は元被告に従った角田家の犯行」とする検察側に対し、弁護側は「3被告は大半の事件で詳しい状況を知らなかった」とし、元被告との関係をめぐる主張の対立が鮮明となった。

 罪状認否で3被告は1件の死体遺棄罪など一部のみ認め、大半は無罪やほう助罪にとどまるとした=表。

 総括的な冒頭陳述で、検察官は裁判員らに関係図や時系列を示し、元被告が養子縁組を繰り返し親族関係を築いた経緯や各事件の概要を説明した。

 一方、三枝子被告の弁護人は「同居集団で元被告の存在は絶対的で、元被告がいなければ全ての事件は起きなかった」と強調。「幼なじみで常に付き従っていた三枝子被告に対する元被告の信頼は厚く、暴力や監禁に関わらせなかったため、そのほとんどを見ていない」とした。

 高校1年まで京都府で肉親と暮らしていた健太郎被告。弁護人は「親戚の葬式を勝手に行った」との言いがかりで元被告に乗り込まれ、一家が離散した経緯を述べ「虐待されるのを避けて生きるには元被告に従うのが最善の方法だった。各事件に積極的に関わったのではない」とした。

 鄭被告の弁護人は「夫といえど、気に入らないことがあれば容赦ない制裁を受けた」とし、鄭被告が角田家から石川県に逃げた際、目にトイレの除菌剤を入れられた話や、虫歯を痛がる元被告を笑ったことで歯医者に行かせてもらえなくなり、大半の歯を失った話を紹介。難聴や軽度の知的障害の疑いも指摘し「元被告の話を正確に理解できていなかった可能性がある」とした。

【特集】尼崎連続変死事件公判

2015/5/13
 

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