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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義妹、角田三枝子被告(62)、内縁の夫鄭頼太郎被告(65)、養子で長男の角田健太郎被告(33)に対する裁判員裁判の初公判が13日、神戸地裁(増田耕児裁判長)であった。3被告は起訴された九つの罪のうち、3件の殺人を含む大半について「美代子との共謀はなかった」などとして起訴内容を否認した。

 判決は9月16日とみられ、選任手続きからの裁判員の任期は140日間で2009年の制度開始以降で最長となる見通し。

 3被告は、05年7月に沖縄で転落死した角田久芳さん=死亡時(51)=に対する殺人、詐欺罪▽08年12月に尼崎市のマンションベランダ物置で死亡した仲島茉莉子さん=同(26)=に対する監禁、殺人罪▽11年7月にベランダ物置で死亡した橋本次郎さん=同(53)=に対する逮捕監禁、殺人、死体遺棄罪-のほか、別の2人への加害目的略取罪などに問われている。

 3被告は午前11時すぎ、地裁101号法廷に入廷。増田裁判長の人定質問に対し、それぞれ「(住所は)不定です」「今は無職です」と小さな声で述べた。

 罪状認否で3被告は、茉莉子さんと次郎さんに対する殺人罪について「物置に閉じ込められているのは知っていたが、物置内の状況は知らず、死んでもいいと思ったことはない」と無罪を主張。久芳さんへの殺人罪は「美代子の依頼で自らの意思で自殺したと思っていた」と自殺関与や同ほう助罪にとどまるとした。次郎さんの死体遺棄罪など一部のみ認めた。

 13日午後から、検察側と弁護側の総括的な冒頭陳述がある。

 【尼崎連続変死事件】 

 2011年11月、尼崎市の貸倉庫でドラム缶に入った女性の遺体が見つかったのを端緒に、角田美代子元被告=自殺時(64)=の周辺で不審死や行方不明が相次いでいることが発覚。一連の捜査で男女8人の死亡が確認された。兵庫県警は元被告と親族7人、知人3人を逮捕したが、元被告は12年12月に留置場で自殺した。これまでに親族と知人計3人の刑が確定し、知人2人は上告中。別の親族2人も神戸地裁で公判前整理手続きが進められている。

【特集】尼崎連続変死事件公判

2015/5/13
 

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