連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

尼崎連続変死事件公判

  • 印刷

 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理のいとこ、李正則被告(41)の裁判員裁判第11回公判が11日、神戸地裁であった。2008年12月に尼崎市のマンションベランダの物置で亡くなった仲島茉莉子さん=死亡時(26)=に対する監禁、殺人罪などの審理があり、元被告の養子で長男健太郎被告(33)の証人尋問があった。

 裁判官との主なやりとりは次の通り。

 -あなたの目から見て、元被告は茉莉子さんを殺してやろうと思っていたようだったか。

 「美代子は虐待を楽しむ人だったので…。殺してしまおうと考えていたかどうかは分からないです」

 -あなたは「李被告が自分から進んで汚れ役をしていた」と話したが。

 「汚れ仕事は誰もやりたくないので、自分がやった方がいいと思ってやっていたと思います」

 -理由は。

 「立場が下だからです」

 -「虐待を楽しむ」という面は李被告にはないか。

 「全然ないことはないけれど、流れの中で殴るのを楽しんでいるように見えることはありました」

 -あなたから見て、李被告の人柄は。

 「優しいところもあるし、けじめをつける、立場をわきまえるところがありました。(元被告の子どもである)僕や優太郎(受刑者)のことは呼び捨てにしなかったし、きっちりしていたと思います」

 -李被告に対する感情は。

 「正則は優太郎ともめることが多くて、原因は優太郎にあるんですが。僕はよく優太郎を注意してたんですが、言うことを聞かなくて正則がかわいそうだなと。美代子がいるから、本気で怒れないので、かわいそうな立場だったと思います」

 -李被告の前でこうして証言することに抵抗はあったか。

 「嫌やなっていうのはあるけど、被害者のことを思えば、正直に話すべきだなと考えています」

 -何かこの場で李被告に言っておきたいことはあるか。

 「正則自身、嫁と子どもがいたし、角田家に関わることがなければこんな目に遭わなかったと思うので、僕自身は申し訳ないと思っています」

【特集】尼崎連続変死事件公判

2015/9/11
 

天気(9月8日)

  • 33℃
  • 28℃
  • 40%

  • 33℃
  • 25℃
  • 50%

  • 34℃
  • 28℃
  • 20%

  • 34℃
  • 27℃
  • 40%

お知らせ