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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理の娘瑠衣被告(30)の裁判員裁判第22回公判が17日、神戸地裁で開かれ、瑠衣被告の父(63)の証人尋問があった。

 弁護側との主なやりとりは次の通り。

 -瑠衣被告の父であり、被害者である皆吉初代さんの夫、長女の仲島茉莉子さんの父。難しい立場だと思うが、事件に瑠衣被告が関わっていることについてどう考えているか。

 「瑠衣のしたことについては、父として申し訳ないと思っています。理由はあったと思いますが、被害を受けた人に家族がいることは私もよく分かっているので、申し訳ないと思います」

 -共犯者の事件では、初代さんの夫、茉莉子さんの父として、被害者として参加していた。瑠衣被告の事件で、弁護側の証人として出た理由は?

 「悩みましたけど、被害者の立場というより、瑠衣に関しては父ですし、守るべき人だと思ったので、検察の人にも弁護側で出ると言いました」

 -他にも守りたい人がいる。

 「瑠衣の子どもが…。子どもたちもできれば、僕の方で守ってあげたいです」

 -瑠衣被告が相応の罪を受けないといけないことは理解していますね?

 「はい」

 -瑠衣被告にはどういう状態で社会復帰してほしいと考えていますか?

 「(角田家に取り込まれる前の)16歳の時の瑠衣であればいいと思います。(角田家で過ごした)10年間のいろんなことを全て反省しなくてはいけないし、自分自身が多くの人に支えられていることを感じて、待ってる人がすごく多いということも考えて罪を償ってほしいと思います」

 -接見時の様子について。12年ぶりに会えたのはいつ?

 「10月26日です」

 -接見禁止もあり、それまでは一度も会えなかった。初めて接見した時はどうでした?

 「言葉は全然なくて、顔を見るだけで、元気でいてくれたな、と」

 -外見で変わったところは?

 「ちょっとやせたなと思ったのと、瑠衣の顔が不安そうには見えたけど、ずっと見るうちに穏やかになって、僕への気持ちもいろいろあったと思うけど、それがだんだんと変わっていきました」

 -接見はこれまでに何回?

 「5回です」

 -接見や手紙のやりとりをする中で、瑠衣被告と角田家の方々との関係で、まだ父として心配なことがある。

 「まだ美代子との関係が完全に切れているとは思えないし、共犯者とも完全に切れていることもない。それについては、少しずつ事件の意味が分かってくると、事件の呪縛から逃れられると思うけど、今はまだ角田家での10年間、自分が立っている位置がどんなものだったか考えている最中だと思います」

 -瑠衣被告の子ども、あなたのお孫さんがいることは素直に喜べましたか?

 「すごくうれしかったです。僕のおやじが102歳で亡くなったんですけど、そのおやじにも会わせたかったんですけど、亡くなる前に『これが瑠衣の子どもだよ』と写真を見せて伝えることができました」

2015/12/17
 

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