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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理のいとこ、李正則被告(41)の裁判員裁判第3回公判が21日、神戸地裁であった。2005年7月に沖縄で転落死した角田久芳さん=死亡時(51)=の事件で、元被告の義妹、角田三枝子被告(62)の証人尋問があった。

 弁護人との主なやりとりは次の通り。

 -角田家の中で、李被告はどういう役回りをする人だった。

 「何か悪いことと言うたらいいか、みんなが嫌がることを進んでするタイプでした」

 -あなたの供述調書に「正則の方が(元被告より)体も大きく力も強いが、美代子に逆らうことはできない」とある。なぜ逆らうことはできなかった?

 「美代子に対して恐怖心があるから逆らわれへんのやと思います。美代子は暴力や虐待の怖さだけではなくて、精神的に追い詰めるというか、そういう恐怖心がある。私がそう思っていたから、多分まさ君(李被告)も同じだと」

 -李被告が元被告から暴行されたことは。

 「美代子が、スタンガンをまさ君の体に何回も当てていたことはあります。おもしろがって電気ハエ取り器で、まさ君にビリビリやってたことも」

 -ほかに恥ずかしいことを人前でさせられていたことは。

 「まさ君に痔ろうの症状があって、美代子が脚を広げさせて割り箸で悪い箇所を突いていたことがありました。私もその場にいました」

 -写真に撮ったものはあるか。

 「痔ろうとスタンガンの時は撮ってたと思います」

 -そういったことを李被告がされている時、元被告に抵抗したり「やめてほしい」と言ったりすることは。

 「できなかったと思います。美代子は度が過ぎることをするんですが、まさ君は『やめて』とはよう言わず、辛抱していました」

 -検察側の質問の中で「06年に沖縄で李被告が手首を切ったり、腹を切ったりして自殺を図ったことがあった」と。李被告はそのとき「(元被告が)仲島(康司受刑者)ばっかりかわいがって、ひいきしてる」と話したということだが、あなたはそれが原因と思った?

 「それだけではないと思いました。何が原因か分かりませんが、まさ君も考えてることがあるんやろうなと。私もそういうときは自分と重ねてしまうので『角田家の中でつらいところがあるのかな』と」

 -分かりやすく言うと?

 「私から見ると、まさ君も角田家におりたくておるわけじゃないと思いました」

2015/8/21
 

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