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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、2件の殺人罪など七つの罪に問われた角田優太郎被告(28)の裁判員裁判は6日、検察側が懲役25年を求刑、弁護側は「長期刑は避けるべき」と主張して結審した。計28回開かれた公判では角田美代子元被告=自殺時(64)=による一連の虐待への関与や、優太郎被告に対する「支配」についても検察側と弁護側の主張が対立。3月18日の判決に向け、裁判員は難しい判断を迫られる。

 争点の一つが、被害者が受けていた虐待に関する優太郎被告の認識だ。弁護側は「過ごしていた部屋が異なる」「虐待を見るのが苦手で、極力関心を持たないようにしていた」などとして、大半を把握していなかったと主張した。

 一方、検察側は室内で正座している被害者の写真を示すなどし「日常的に起きていたこと。数カ月に及んだ虐待もあり、同じ屋根の下で暮らして気付かないはずがない」と追及した。

 角田家での立場をめぐっても両者は対立。検察側は、誕生日に親族からブランド品を贈られた優太郎被告が「苦しゅうない」とはしゃぐ映像を流し、「元被告に気に入られ、家庭の位置づけは高く、元被告に従っていれば地位や生活は安泰だった」と指摘した。

 弁護側は「元被告の前では楽しそうにしなければ怒られ、逃げたら殺されると思っていた。自由はなく、望んで生活を続けたわけではない」と反論した。

 結審を受け、皆吉初代さん=死亡時(59)=の元夫で、仲島茉莉子さん=同(26)=の父親が6日、代理人の弁護士を通じてコメントを発表した。

 「極刑を求めてもおかしくはなく、求刑は低すぎるのではないかというのが率直な気持ち」とし、優太郎被告に対しては「奪われた命の重さを考え、もっと真摯に自分の犯した罪に向き合ってほしかった」などとした。

茉莉子さんの父親のコメントはこちら

【特集】尼崎連続変死事件公判

2015/2/6
 

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