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尼崎連続変死事件公判

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 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理のいとこ、李正則被告(41)の裁判員裁判第12回公判が16日、神戸地裁であった。マンションベランダ物置で約5カ月監禁され、2008年12月に亡くなった仲島茉莉子さん=死亡時(26)=に対する監禁、殺人罪などの審理で弁護側の被告人質問があった。

 弁護人との主なやり取りは次の通り。

 -あなたと茉莉子さんとの関係は。

 「私の元義父と初代さん(茉莉子さんの母親)がきょうだいで、もとは親戚の関係でありました」

 -子ども時代の茉莉子さんはどんな印象。

 「明るく楽しい、よくしゃべる子でした」

 -その後、角田家で一緒に暮らすようになった。茉莉子さんのことは嫌いだった?

 「そんなことはありません」

 -そう思われるような言動は。

 「茉莉子さんに対して『アホや』『ボケ』とかの暴言は発しております。(元被告の次男)優太郎(受刑者)や(茉莉子さんの妹)瑠衣(被告)が茉莉子さんを嫌っていて、同調するような感じで。本心からではありません」

 -あなたも茉莉子さんに暴力を?

 「美代子や他の人が怒っている時に、同調して怒ることがありました。美代子の怒る度合いによって『今日はきつめに怒っているな』と思ったら、自分も頭をはたいたりお尻を蹴ったりしました」

 -何回くらい手を出した?

 「10回はあると思います。相手がけがをしないよう手加減はしていました」

 -あなた自身が茉莉子さんに腹を立てて暴力を振るったことは。

 「ありません。私がやるときは、茉莉子さんには申し訳ないんですけども、笑いをとるような感じで、怒っている周りの人たちに笑いの渦が起こって、暴力がいったん止まっていました」

 -茉莉子さんは約5カ月、物置で生活していた。この間、茉莉子さんの境遇をよくするためにあなたは何かした?

 「いえ、何もできていません」

 -あなた自身が暴力を振るったり辱めたり、嘲笑したりした。

 「はい。茉莉子さんに申し訳なく思っています。簡単に言うのは難しいですが、恥辱に耐えながら、怖かったり、おなかがすいたり、苦しかったりしたと思います」

 -茉莉子さんがあなたに対し「助けてほしい」と思っていたとは?

 「ずっと思っていたと思います」

 -「亡くなってほしくない」と思っていた?

 「思っていました」

 -あなたの態度からそれは茉莉子さんに伝わったと思うか?

 「全く思いません。自分が死んでおけばよかったと思います。本当に取り返しのつかないことをした。本当に申し訳なかったと思っています」

2015/9/16
 

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